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AI/人工知能 記事更新日: 2023/09/21

テキストマイニングとは?AIや機械学習との関連性、目的や活用シーンを紹介!

日々進化を遂げるAI。音声認識や画像認識など、さまざまな分野で活用が進んでいます。テキストマイニングとは、AIに関連するキーワードとして、膨大なテキストデータの中から有益な情報の抽出から感情まで分析できると注目されています。

この記事では、AI技術のテキストマイニングについての説明とAIや機械学習など、併せて聞くことの多い単語との関連性、活用シーンなども紹介します。

テキストマイニングとは

テキストマイニング001

テキストマイニングとは、大量のテキストデータから有用な情報を見つけ出す技術のことを指します。ウェブページや書籍、電子メール、SNSの投稿など、さまざまな形式のテキストデータに自然言語処理と呼ばれる解析手法を用いることでデータを採掘(マイニング)します。

AIとは

AIとは、「Artificial(人工的な)」と「Intelligence(知能)」という2つの単語が組み合わさった言葉で、人工知能を意味しています。AIの研究は1950年代から始まり、コンピューター技術の進歩と共に発展してきました。日本の人工知能学会では、AIを「大量の知識データに対して高度な推論を的確に行うことを目指すもの」と定義していますが、研究者や機関によっては異なる定義があり、厳密な定義は定まっていません。

AIは、大量のデータを学習することで、人間のような知的な行動を模倣できます。例えば、「単語を元に画像を生成する」や「聞き取った音声を自動で文章に変換する」といった、人間にしかできないと思われていた作業も、AIが自動で行えるようになりました。これにより、AIはさまざまな分野で活用され、私たちの生活を支えています。

関連記事:AI(人工知能)とは?概要やすでに始まっている活用事例も紹介

機械学習とは

機械学習とは、AI自身が自ら学習を行うことを指します。教師データという入力データと対になる出力データを用いる「教師あり学習」。正解のデータが存在しない状態でAIがデータの特徴や傾向を探す「教師なし学習」。与えられたデータを元にAIが試行錯誤し、タスクを実行できるようにする「強化学習」。主に3つの学習方法が利用されています。耳にする機械の多い「ディープラーニング」は「教師あり学習」の手法の1つです。

関連記事:機械学習とディープランニングの違いとは?特徴から製品までを解説します

自然言語処理とは

自然言語処理は、私たちが使う言語をコンピューターが理解し処理する技術です。文法構造を解析し、単語の関係性や意味を把握するだけではなく、ポジティブ・ネガティブなど文章の感情まで判断ができます。

自然言語処理は音声認識にも応用されており、私たちが話す音声を自動で文章に書き起こせる上に、異なる言語間での機械翻訳にも一役買っています。

テキストマイニングとデータマイニングの違い

テキストマイニング002

テキストマイニングとデータマイニング、どちらも大量のデータから有益な情報を見つけ出す技術という点では同じですが、対象とするデータの種類が異なります。

データマイニングとは

文章などのテキストデータを対象とするテキストマイニングと違い、データマイニングは数値やカテゴリなど、データベースやスプレッドシートなどに格納されているデータが対象です。データ間の関係性や隠れたパターンを見つけ出すのがデータマイニングの目的です。

テキストマイニングを用いる目的

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テキストデータからデータを抽出することで、どういった効果が得られるのでしょうか?  この項では、テキストマイニングを用いる理由と目的を紹介します。

ニーズの分析

テキストマイニングを使うことで、顧客のニーズを分析・把握することができます。問い合わせ内容やアンケートを分析することで、年齢や性別、意見のポジティブ・ネガティブなど、さまざまな視点から顧客の声を理解でき、顧客ニーズをより明確に把握できるでしょう。人力で分析してしまうと、主観が入ってしまいますが、テキストマイニングでは数値を使った客観的な分析が可能です。

社内での改善策などの発見

テキストマイニングでは対外的な要素以外に、社内データにも活用できます。営業日報や作業報告書、レポートなどを分析することで、得られたデータをナレッジとして蓄積・共有することが可能です。これにより、言語化の難しい属人化している知識「暗黙知」を、共有可能な「形式知」へと見える化ができるようになります。成績の優れた従業員のナレッジを見える化することで、部署やチーム全体のスキルを底上げすることもできるでしょう。

予測にも活用できる?

テキストマイニングを用いることで、さまざまな予測を立てることも期待できます。SNSの投稿は人々が日々感じたことなどを書き込むため、場合によってはビッグデータとしての利用ができるでしょう。投稿の解析を通じて、今後のトレンドの予測を立てたり、株価の変動などの予測も可能になりつつあります。

テキストマイニングの手法

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テキストマイニングでは、どのような手法でデータを分析・抽出しているのでしょうか?  テキストマイニングで取られる主な手法を4つ紹介します。

センチメント分析(感情分析)

センチメント分析(感情分析)とは、テキストマイニングの代表的な手法として知られており、顧客の感情を「肯定」「否定」「中立」の3つに分ける手法です。これにより、商品やサービスの評価をより分かりやすく見ることができます。ただし、年代や性別、文脈を考慮しないため感情の意味が異なる単語も分析してしまうため注意が必要です。曖昧な単語は発言者によって解釈が変わるため、人の手で補足を加えるなど、分析の精度を高める工夫が必要になるでしょう。

主成分分析

主成分分析は、多くのデータ項目を少数の項目に置き換える手法。テキストデータには、膨大な単語やフレーズがあるため、そのまま分析すると非常に複雑になってしまいます。主成分分析を用いることで、関連性の高い単語やフレーズをまとめ、データ項目を削減。これにより分析がスムーズに行え、有益な情報の抽出が可能になります。

主成分分析では、一部のデータを切り捨ててしまうため、捨てたデータに重要な情報が含まれている可能性も考えられます。便利な半面、利用には慎重な判断が求められる分析手法といえるでしょう。

共起分析

共起分析とは、文章内で同時に使われることの多い単語を調べる手法。セットで使われる単語を明らかにすることで、データの傾向を探ることができます。例えば「〇〇屋」と「おいしい」や「まずい」といった単語がどれだけ同時に使われているか調べれば、「〇〇屋」に対する顧客の意見を読み取れるでしょう。

対応分析(コレスポンデンス分析)

対応分析とは、カテゴリデータの関係性を加工・視覚化するための統計的な分析手法です。単語やフレーズをカテゴリとして扱い、それぞれの関係性を分析する際に用いられます。対応分析を用いることで、単語やフレーズの関連性やまとまり(クラスタ)を視覚的に表現できます。

テキストマイニングの活用シーン

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テキストマイニングの技術はすでにさまざまな場面で活用されています。この項では、テキストマイニング技術の活用シーンを紹介します。

マーケティング

テキストマイニングを使えば、SNSなどインターネット上にある膨大な量のテキストデータを分析できます。インターネット上の書き込みは独り言のような、顧客の生の声で溢れており、顧客の意見を知る上で価値の高い情報です。テキストマイニングを使い、自社やライバル商品に対しての意見を集めたり、現在のトレンドを調べたりとマーケティングに役立てられます。

また、アンケートなどの分析もテキストマイニングを利用することで、ユーザーがよく使う言葉や商品に求めていることなどを発掘できるでしょう。

論文や特許などの分析

ビジネス以外でも、テキストマイニングの活用は進んでいます。論文や特許などのテキストを解析することで、トレンド傾向の把握や類似文書の発見などができ、専門知識が無くても、研究方法や結果などを抽出も可能です。これにより研究者や企業は、効率的に情報を得て、新しい知識や技術、商品の開発を進めることができるでしょう。

自動翻訳

自動翻訳分野でもインターネット上のテキストデータから言語データを収集することで、翻訳の質の向上や翻訳パターンの発見、単語やフレーズの理解などにテキストマイニングが活用されています。

音声認識技術

音声認識技術でもテキストマイニングは、音声データの収集や言語モデルの構築など、正確で効果的な音声認識の提供に役立っています。

関連記事:AI活用で業務効率化!どんな業務が対象?導入のポイントまで解説

自動議事録作成ツールでも活用されているテキストマイニング

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自動議事録作成ツールは、聞き取った音声や録画・録音した音声を読み取り、AIが自動で書き起こしをしてくれるツール。AIGIJIROKUは業種ごとに音声認識機能を強化しているため、専門的な言い回しや業種ならではの表現が飛び交う会議でも正確に書き起こしできます。

関連記事:AIで生産性向上は実現可能?導入するメリットや向いている業務を解説

まとめ

テキストマイニングやさまざまな分野で活用されています。機械学習やテキストマイニングなど、それぞれの違いや働きを正しく理解した上で、使いこなすことが大切です。ビジネスにAIを導入する際は、大掛かりなものから導入してしまうと業務フローに混乱を招いてしまう可能性も考えられます。AIを導入する際は、効果が分かりやすく、かつ業務フローに影響を及ぼさない規模のものから導入するのがおすすめです。

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