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文字起こし 記事更新日: 2023/06/17

インタビュー音声の文字起こしは必要?手法や気をつけたいポイント、ツールを紹介!

インタビュー文字起こし

インタビューを原稿に起こす際、録音を聞きながら原稿を作成する方も多いかもしれません。インタビューに慣れないうちは、インタビュー時の音源を一度文字に起こしてから原稿作成に入ると、インタビュー原稿が正確かつスムーズに作業を行えます。この記事では、インタビュー音源の文字起こしの必要性や文字起こしに使われる手法、気をつけたいポイント、便利な自動文字起こしツールを紹介します。

インタビューでの文字起こしの必要性は?

インタビュー文字起こし_001

インタビュー原稿を執筆する際、ある程度インタビューに慣れた人以外は手書きのメモだけでは正確な原稿を作るのは難しいでしょう。話を聞きながらのメモも、慣れないうちはメモを取ることに集中してしまい、インタビュイーから重要な話を聞けない可能性も考えられます。インタビューに不慣れな場合、聞き漏らしが発生したときの保険としてインタビューは録音しながら行うのがおすすめです。

録音を利用する際は、ただ聞き流すだけではなく文字起こしも行いましょう。インタビューした録音を文字起こしすれば、要点を抑えられるだけではなく、作業の効率も上がります。

インタビューの文字起こしで使われる手法とは?

インタビュー文字起こし_002

インタビューの文字起こしを行う場合、より原稿を執筆しやすくするための手法があります。この項では代表的な「素起こし」「ケバ取り」「整文」について手段を紹介します。

素起こし

素起こしは、録音した音声を一字一句全て文字に起こす手法。「あの」や「えー…」などの、口語での言葉も全て書き起こすのが特徴です。

例:

えー、そうですね。どこから話そうかな。自分はそもそもデザイナーという職業に憧れたのが、高校とか中学とか、意識しだしたのはそれくらいですが、最初に意識したのはもしかしたらもっと昔かな?  なんとなくですけど絵を描くのが好きだったんです。よく両親とか、おばあちゃん、親戚とか友達に褒められることが多かったので。本当になんとなーく、ぼんやりと絵を描く仕事には昔から憧れていたんです。で、大学を受験する段階ですね、高校2年くらいかな?  進路希望で進路を聞かれた際に、いろいろ調べて、まず美術大学に行ったほうが良さそうだと気づいたんです。受験の実績がある美術学校に、あ、違う美術予備校ですね。予備校。予備校に入ったんですよね。あの、〇〇予備校ってご存知ですか?  〇〇駅に近い大きめの予備校です。はい、あのー、なんだっけ、ファーストフード店の真向かいにある……

ケバ取り

ケバ取りは、聞こえたままをそのまま文章にする素起こしとは違い、文章にするにあたってムダな言葉を取り除くことを指します。話し言葉のインタビューを文章として読みやすくするのが目的で、「伸ばした語尾」や「相づち」、「言い間違い」、「つなぎ言葉」などを削除すると良いでしょう。

・例:

えー、そうですね。どこから話そうかな。自分はそもそもデザイナーという職業に憧れたのが、高校とか中学とか、意識しだしたのはそれくらいですが、最初に意識したのはもしかしたらもっと昔かな?  なんとなくですけど絵を描くのが好きだったんです。よく両親とか、おばあちゃん、親戚とか友達に褒められることが多かったので。本当になんとなく、ぼんやりと絵を描く仕事には昔から憧れていたんです。で、大学を受験する段階ですね、高校2年くらいかな?  進路希望で進路を聞かれた際に、いろいろ調べて、まず美術大学に行ったほうが良さそうだと気づいたんです。受験の実績がある美術学校に、あ、違う美術予備校ですね。予備校。予備校に入ったんですよね。あの、〇〇予備校ってご存知ですか?  〇〇駅に近い大きめの予備校です。はい、あのー、なんだっけ、ファーストフード店の真向かいにある……

整文

整文は、ケバ取りの後に行われることがほとんどです。ケバ取りで読みやすくなった文章を、さらに文章として読みやすく整えることを整文と呼びます。より文章として話し言葉から書き言葉へ変換する作業と捉えても良いでしょう。インタビューの文字起こしに慣れるまでは、素起こしからケバ取り、整文とステップを踏んで作業すると、インタビュー原稿の執筆に慣れてくるはずです。

例:

両親や親戚、友人に絵を褒められることが多く、絵に関わる仕事には昔から憧れていました。自分がデザイナー職を意識したのは、高校2年生のころ進路を聞かれた際にいろいろ調べた結果です。まず美術大学への実績がある美術予備校の〇〇予備校に入り、美術大学の受験に備えました。

インタビュー音源を文字起こしするメリットとは?

インタビュー文字起こし_003

インタビュー音源を文字に起こすことは、めんどくさくてもメリットが多くあります。この項では、インタビュー音源を文字起こしするメリットを紹介します。

話の流れが一目で分かる

インタビューを文字起こしするメリットの1つに、話の流れを把握しやすくなることが挙げられるでしょう。30分や1時間など、長時間に渡るインタビューの流れを把握するためには、最初から最後まで音源を聞く必要があります。音源では、情報の取得が再生時間に縛られてしまうため、聞き逃しや前後が分からなくなってしまった場合に時間がかかってしまうでしょう。文字起こしすれば、個人差はあれど一目で話しの流れや要点を把握することが可能です。作業時間の短縮のために、インタビュー音源は文字起こししたほうが良いでしょう。

文章を整えやすくなる

インタビュー音源を再生しながらの原稿作業は非効率的です。慣れないうちはインタビュー音源を追うのに必死で、あとから文章を整えるのにも大変な労力が掛かってしまいます。「素起こし」「ケバ取り」「整文」の3ステップを踏めば、自然と文章が整えられます。

正確かつスムーズな原稿作成ができる

文字起こしすることで、情報が正確になり作業時間の短縮につながるのも嬉しいメリット。インタビュー音源を聞きながら執筆を進めてしまえば、聞き間違えたまま原稿を執筆したり、文章を考えながら作業することで執筆効率が低下する可能性も考えられます。いきなり音源から執筆するのではなく、段階を踏んで執筆を進めることで、正確かつスムーズな原稿作成ができるでしょう。

インタビュー音源の特徴との注意点

あらかじめ用意された台本に合わせて話すわけではないので、声が重なったり、相づちで聞き取りづらいことも考えられます。インタビュー音源は聞き取りやすい音声ではないという心構えが大切です。インタビュー音源を利用するときにありがちな特徴と注意点を紹介します。

声が重なってしまうことがある

インタビュアーとインタビュイー、双方が話すインタビューでは声が重なってしまう可能性も考えられます。インタビュー中には、なるべく相手の発言を待つなど工夫をすることで未然に防げますが、その場で話す以上完全に防ぐのは難しいでしょう。発言が被ってしまった際には、その場でメモを残すように意識することで、インタビュー音源を聞き返す際に相手の発言を確認できます。

発言者の聞き分けが難しい

座談会形式のインタビューなど、複数人が発言する場合はとくに注意が必要です。参加者が多ければ多いほど、音源を聞き返した際の発言者が分かりづらくなってしまいます。声の調子に特徴があればメモを取る、発言者ごとに話していた内容のさわりを軽くまとめておく、もしくは録画も併せて行うと良いでしょう。あらかじめ複数人でのインタビューが分かっている場合は、事前に準備をし、万全の体制でインタビューに望みましょう。

相づちが増えてしまい、聞き取りづらくなる

インタビューでは自分の相づちにも注意しましょう。「相手の話をよく聞こう」「リアクションをしっかり返そう」と意識してしまうと、気づかないうちに相づちが相手の発言に被ってしまい、聞き取りづらくなってしまうことがあります。インタビュー相手に対して失礼にならない程度に相づちを減らすか、なるべく小さい声で相づちを返すなど、インタビュー中の工夫が必要です。

録音状態にはご用心

インタビューを録音する際は、品質や状態にも気をつけましょう。雑音の多い場所でのインタビューは避け、相手の声を聞き取りやすいように心がける必要があります。また、オンラインで行う場合は通信環境などにも注意しましょう。録音したはいいものの、再生したときに雑音や音飛び、相手の声が小さくて聞こえなくては音源の利用は難しくなってしまいます。

インタビューの文字起こしを効率的に行うためのポイント

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インタビューの文字起こしを行うためには、どのような点を意識すれば効率が良くなるのでしょうか?  この項では、インタビュー前からインタビュー中、終わった後、作業中に気をつけたいポイントを紹介します。

1.インタビュー相手の資料や情報をインプットしてからインタビューに臨む

インタビューを行う際は、インタビュー相手の情報をインプットしてからインタビューに臨みましょう。共有された資料はもちろん、分かる範囲で相手の経歴なども把握しておけば、インタビューをスムーズに行なえます。インタビュー前にアイスブレイクを挟むことで緊張がほぐれ、より良いインタビューになるでしょう。

2.インタビュー中も書き起こししやすくするために意識する

インタビュー中にも、後の作業のことを考えてインタビューの流れを作るよう意識しましょう。不要な話が長くなりそうな場合は、断りを入れたり、早口で聞き取りづらい場合はもう一度聞いたりすると良いでしょう。録音の質を上げるためにも、相づちのタイミングや相手の発言に被らないよう意識することも大切です。

3.専門用語はあらかじめチェックしておく

エンジニアやデザイナー、作曲家など、専門家にインタビューした場合、音源を再生中に手を止めないためにも、録音を聞く前に専門用語はあらかじめ調べておきましょう。インタビュー中に分からない専門用語が出てきた場合は、メモしておけば後から調べやすくなります。

4.できれば一度流し聞きする

音源を文字起こしする作業の前に、できれば一度手を動かさずインタビュー音源を聞き流すのもおすすめです。一度聞き流すことで、インタビュー全体の流れやインタビュイーの話に熱が入っている部分などを事前に把握でき、文字起こしがスムーズに行えます。もちろん、長いインタビューや流れが把握できない場合は2回3回と聞き込んでから文字起こしに臨めば、より効率的に作業が行なえます。

5.作業中の停止や巻き戻しは厳禁

音源を再生しながら文字起こしをする際は、できる限り停止や巻き戻しは行わないようにしましょう。いちいち再生を止めたり巻き戻しをしていては、話の軽重や熱量がつかめず、後の原稿作成が難しくなってしまいます。タイピング速度が追いつかない場合は再生速度を調整するなどして、文字起こしを行いましょう。

手間がかかる書き起こし、自動でできない?

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インタビューの書き起こしは、録音を聞き、再生しながら素起こし、ケバ取り、整文を行うなど、工程が多いのが難点です。何かと手間が掛かってしまう文字起こしを自動でできる方法はあるのでしょうか?  ケバ取りや整文はどうしても人力で行う必要がありますが、GoogleドキュメントやYouTubeを利用することで自動で素起こしを行えます。

Googleドキュメント

Googleドキュメントで新規ドキュメントを開き、メニューの[ツール]から[音声入力]をクリックするだけです。

PCだけではなく、スマホからも自動の文字起こしが可能。文章を打ち込むキーボードの[マイクボタン]を押せば、自動で音声を入力してくれます。

YouTube

YouTubeでも無料で自動文字起こしが可能。YouTubeに移動し、通知マークの横にあるカメラの形をした[作成]を押します。次に[動画をアップロード]を選択し、音源をアップロードします。音源の拡張子によってはアップロードできないため注意が必要です。動画として音源をアップロードし、3時間〜1日ほど時間をおきましょう。アップロードした動画を通常の視聴画面で開き、[共有]ボタン横にある[…]三点リーダマークを押し、[文字起こしを表示]を押せば再生時間に合わせて、自動で文字起こしされた文章が表示されます。

専門外ツールは手軽にできるがデメリットも

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精度が悪い

Googleドキュメントでの文字起こしは、無料かつ便利な反面、精度にはやや難があります。マイクの質や発言者の声量によっては読み取れないことも多く、発言者の区別もつきません。

また、Googleドキュメントで文字起こしする場合はその場で録音しなければならず、録音した音源を利用する場合、外部ツールの利用が必要なため余計な手間がかかってしまいます。

時間がかかる

YouTubeでは、アップロードしてから音声を文字に変換するのに時間がかかってしまう点に注意しましょう。Googleドキュメントと同じく、精度が高いとはいえないのも難点です。

セキュリティ上の不安

また、無料サービスであるがゆえにセキュリティ上の不安も拭えません。YouTubeの場合、一度動画としてアップロードする必要があるため、手違いで公開されてしまう可能性も考えられます。インタビューではオフレコの話をその場だけで聞くこともあるので、セキュリティは万全の状態で録音すると良いでしょう。

手間をかけたくない場合は専門ツールを利用するがおすすめ

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余計な手間をかけず、スピーディーに、高精度での文字起こしを行いたい場合は専門ツールを利用するのがおすすめです。自動音声認識ツールや自動議事録作成ツールは、音声を認識し文章に起こすことに特化したツール。「AIGIJIROKU」なら、音声認識制度99.8の高精度を誇る上に、ZOOMとの連携も行っているため、オンラインでのインタビューであれば、通話終了と同時に文字起こしが完了します。また、業種別に音声認識を強化しているため、聞き慣れない単語の多い専門家へのインタビューでも高い精度で音声を認識できます。

まとめ

インタビュー原稿を作成する際に欠かせない録音。録音した音源をフルに活かすためには文字起こしも欠かせない作業です。AIの発達により自動で文字起こしも可能ですが、無料サービスではまだまだ精度に問題があるといえるでしょう。作業効率を上げ、正確な原稿を作成するためには自動議事録作成ツール「AIGIJIROKU」の利用がおすすめです。

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