議事録作成や会議の振り返りを行う際に、会議の内容を録音しておくと便利です。しかし、参加者の許可を得ずにこっそり録音してしまうと、トラブルに発展する可能性も考えられます。
この記事では、会議をこっそり録音するのはアリかナシかといった点から、こっそり録音する場合はどのような点に注意すべきなのか、どうやって録音すればよいのか、といった内容について解説します。止むを得ず、会議をこっそり録音しなければならない方は、参考にしてみてください。
目次
会議をこっそり録音するのはアリ?
会議の内容を後で確認したい、議事録を正確に作成したいなどの理由で、会議を録音したいと思うことは多いでしょう。しかし、会議をこっそり録音することは好ましいと言えるものではありません。
「会議をこっそり録音」はマナー違反になる
基本的には、会議を録音・録画する場合は参加者全員の許可を取るべきだと言えます。無断で録音することは、他の参加者に対する配慮を欠いた行為とされ、マナー違反と見なされるケースが多いです。
特に、会議の内容が機密情報やプライバシーに関わる場合、録音することに対して慎重な姿勢が求められます。録音の前には参加者全員に録音の意図と目的を説明し、了承を得ることが大切です。これにより、信頼関係を損なうことなく、円滑なコミュニケーションを維持することができます。
「会議をこっそり録音」は法律違反にはならない
法律的には、会議に参加している人がこっそり録音すること自体は違法ではないとされています。会議に参加している当事者が自分のために録音する行為は、盗聴ではなく秘密録音に該当し、法律違反にはならないと考えられます。
しかし、録音の方法や利用目的によっては法的な問題が生じる可能性もあるため、慎重な対応が求められます。特に、録音内容を不正に使用することや他人の権利を侵害する行為は避けるべきです。
無断で共有・公開は避けるべき
こっそり録音することそのものが法律違反になるわけではありませんが、録音した内容を無断で他人に共有したり、公開することは避けるべきです。録音内容を勝手に共有・公開することで、参加者の信頼を失ったり、法的なトラブルに発展する可能性があります。
録音したデータは、あくまで自分の業務上の利用に留め、第三者に対して開示する場合は必ず事前に関係者の許可を得るようにしましょう。これにより、情報漏洩やプライバシー侵害といった問題を防ぎ、安全かつ適切な情報管理を行うことができます。
会議相手に録音の許可を取る方法
先述した通り、会議の録音は参加者全員の許可を得て行うべきです。これにより、信頼関係を損なうことなく、透明性のあるコミュニケーションが保たれます。会議相手に録音の許可を取る際は、録音の目的や録音したデータの使用方法、管理方法などを伝えると、参加者の安心につながります。具体的には、次のような手順で許可を取るとよいでしょう。
- 会議の前に通知する:会議の招待メールやアジェンダに、録音の予定があることを明記し、目的や管理方法について簡単に説明する。
- 会議の冒頭で確認:会議開始時に、改めて録音の目的や管理方法を説明し、参加者全員の同意を確認する。
- 書面での同意:必要に応じて、録音に関する同意書を用意し、署名をもらう。
会議をこっそり録音する方法
会議をこっそり録音するのはマナー違反であり、あまり好ましい行為とは言えません。しかし、議事録作成をするためなどの理由により、録音をしなければならないこともあるでしょう。そういった際に使える「会議をこっそり録音する方法」について解説します。
スマートフォンの録音機能を使う
スマートフォンの録音機能は、多くの人が手軽に利用できる方法です。会議の前にスマートフォンをポケットに忍ばせるか、机の上に目立たないように置いておけば、録音を始める準備が整います。Web会議の場合は、PCのスピーカーモードにしておくと、スマートフォンで録音する際に音声がしっかり拾えます。
この方法の利点は、録音中に相手に通知が飛ぶことがないため、録音していることがバレる心配がない点です。ただし、録音開始や停止の際にスマートフォンから音が鳴ることがあるため、会議が始まる前に録音をスタートさせ、会議が終わった後に録音を停止するようにしましょう。
ICレコーダーを使う
ICレコーダーも、会議をこっそり録音するのに有効なツールです。使い方はスマートフォンと同様ですが、ICレコーダーは一般的に音質が良く、よりクリアな録音が可能です。特にペン型などの小型のICレコーダーは、ポケットに忍ばせやすく、目立たずに録音を行うことができます。録音開始前にレコーダーをセットしておき、会議が終了した後に録音を止めれば、他の参加者に気付かれることなく音声を記録できるでしょう。
PCの標準機能などを使う
PCに標準搭載されている録音機能などを使うのもひとつの方法です。Windowsでは「Xbox Game Bar」、Macでは「QuickTime Player」などが利用できます。どちらも会議相手に録音していることが通知されませんので、気付かれずに録音ができます。ただし、設定によってはPC内の音声を拾わずマイクから入力された音声のみ収録することもありますので、使い方には注意が必要です。
文字起こしツールを使う
文字起こしツールの中には、録音機能を搭載しているものもあります。これらのツールは、相手に通知が行かないように設計されているものも多く、こっそり録音を行う際にも便利です。
また、議事録作成を目的として会議を録音したい場合、録音と同時に自動で文字起こしも行ってくれるツールを使用すると、非常に効率的です。会議の内容をそのままテキストデータとして保存できるため、後から見返すのも簡単ですし、会議の要点をまとめる作業も大幅に省力化できます。
会議をこっそり録音する際の注意点
どうしてもこっそり録音する必要がある場合には、以下の点に注意してください。
基本的には許可を得てから録音すべき
会議を録音する場合、基本的には参加者全員に許可を得ることが最善です。録音の目的や使用方法を明確に伝え、参加者の同意を得ることで、トラブルを未然に防ぐことができます。どうしてもこっそり録音する必要がある場合は、本来なら許可を得てから録音すべきであるという点に留意しましょう。
無断で他人へ共有・公開しない
こっそり録音した場合、その内容を無断で他人に共有したり、公開することは避けるべきです。録音内容には個人情報や機密情報が含まれている可能性があり、無断で共有すると思わぬトラブルの原因になります。
録音したデータは、あくまで自分の業務や目的にのみ利用し、他人に対しての配布や公開は慎重に行いましょう。共有する際には、必ず関係者全員の許可を得ることが重要です。
Web会議ツールの録音機能は相手に通知が送られるものもある
Web会議ツールの録音機能を利用する際には、相手に録音通知が送られることが多いため、注意が必要です。たとえば、Microsoft TeamsやZoomなどの主要なWeb会議ツールでは、録音を開始すると参加者全員に通知が表示されます。これにより、こっそり録音することは難しくなります。許可を得ずに録音を行い、それが相手に通知されることでトラブルに発展する可能性も考えられますので、使用する録音ツールにも注意が必要です。
事前に録音ツールの使い方を確認してテストしておく
録音ツールを使用する前に、その使い方をしっかりと確認し、事前にテストしておくことが重要です。録音の途中で操作ミスが起こると、重要な会議内容が記録できなかったり、相手に気付かれてトラブルに発展するリスクも出てきます。
スマートフォン、ICレコーダー、PCの標準機能、文字起こしツールなど、使用するツールに応じて設定や操作方法を確認し、録音テストを行っておくことで、本番でも安心して録音を進められるでしょう。
まとめ
会議をこっそり録音することは、一般的にはマナー違反であり、好ましい行為ではありません。基本的には相手の許可を得た上で録音するのが好ましいと考えられます。ただし、議事録作成などを理由として、どうしても録音しなければならないケースもあるでしょう。そういった場合は、今回ご紹介した方法を使って、注意すべき点を念頭に置きながら録音をするとよいでしょう。
また、議事録作成のために録音をしたい場合は、議事録作成に特化したツールを使って録音するのもおすすめです。オルツ社の「AIGIJIROKU」なら会議の録音ができるだけでなく、AIが99.8%の高精度で自動文字起こしをしてくれますので、議事録作成が楽になります。録音したデータを読み込んで自動文字起こしすることも可能ですので、こういったツールの利用もぜひ検討してみてください。
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