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コールセンターのDXとは?具体的な取り組みや成功事例を紹介

コールセンターDX

人手不足や、国際的な市場競争が加速化する昨今では、業務効率化や顧客満足度の向上へ向けたDXの取り組みが欠かせないものになりました。

そこで本記事では、コールセンターのDXに取り組まれる方に向けて、具体的な取り組み内容や成功事例について解説いたします。DXは取り組む手順を間違えてしまうと、その効果をなかなか実感できません。ぜひ取り組まれる前に、本記事を参考にしてみてください。

コールセンターのDXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、IT技術の導入を目的とした従来の「デジタル化」「IT化」とは異なり、IT技術を活用してビジネスモデル・サービス・業務プロセスそのものに変革をもたらすことを意味します。

▼(参考)経済産業省による「DX」の定義

“企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること”

出典:経済産業省 「DX 推進指標」とそのガイダンス

近年では、コールセンターの現場でも注目を集めています。従来のアナログな業務を見直して、業務効率化を図ることで、顧客への価値を最大化するためです。

コールセンターでDXが必要とされる理由

■ PC画面に表示されたものは、撮影用にデザインしたオリジナルのものです。イメージです。

コールセンターの現場でDXが必要とされる理由について解説いたします。

人材が不足しているため

日本国内では、人手不足の問題が近年激しさを増しています。2022年7月に実施された帝国データバンクの調査によると、正社員の人手不足割合は47.7%。前年同月比で7.0ポイント上昇、前々年比で17.3ポイントの大幅上昇だと言われています。

また、コールセンターの現場ではアナログな業務が多いと言われています。たとえば「顧客情報の入力」や「通話内容のメモ管理」などが代表例です。このような業務が多いと、従業員は本来の業務である、顧客の課題解決に専念できなくなり、結果的には顧客満足度の低下、さらには労働環境の悪化にも繋がりかねません。最悪の場合は従業員定着率が下がり、人手不足の問題をさらに深刻にさせてしまう可能性があるでしょう。

この傾向は今後ますます拡大すると考えられるため、コールセンターの現場では課題解決に向けたアクションが今求められているのです。

コストを削減するため

人手不足の影響を受けて、人件費の高騰が進んでいます。東京都を例に挙げると、2017年には958円だった最低賃金が、2022年には1,072円にまで引き上げられました。そのため、多くのコールセンターでは固定費が積み重なり、深刻な収支問題にまで発展しているのが実情です。

このような背景から、業務効率化を推進するDXは業界内で注目を集めています。IT技術で自動化できる業務は機械に任せて、人間はコミュニケーションの業務に専念できるような環境づくりを各社が取り組み始めているのです。

ケアレスミスを防ぐため

コールセンターの現場では、オペレーターが手動で対応する業務が多く、どうしてもケアレスミスが発生してしまいがちです。たとえば顧客情報の入力でミスが発生してしまうと、顧客に対して誤った案内をしてしまい、最悪の場合はクレームに繋がってしまうことがあるでしょう。

IT技術を活用すれば、このような問題も解決できます。機械が自動で作業することで、ケアレスミスを防ぎ、重大なトラブルを避けられるのです。

コールセンターをDXするメリット

コールセンターをDXするメリットとしては、主に下記2点が挙げられます。

事業成長につながる

オペレーターが顧客対応に専念できるため、顧客ニーズを素早く、そして正確に引き出すことができます。なかにはサービスを改善するヒントを得られる場合もあり、事業成長に繋がると考えられるでしょう。これは、とくにコールセンターを社内に保有するサービス企業にとって、大きなメリットだといえます。従来までは「コストセンター」として認識されていたコールセンターですが、利益創出に寄与する「プロフィットセンター」へと変革を遂げるきっかけになるでしょう。

また、IT技術によって人件費を抑えることで利益率の向上を見込めます。これは、とくにコールセンターの代行をしている事業者にとって、大きなメリットだといえるでしょう。サービス原価のうち人件費の割合が多くを占めるため、改善をすることで収支に良い影響を与えます。

顧客満足度が向上する

オペレーターが顧客対応に向き合えるようになれば、顧客満足度が向上します。従来までは「電話につながらない」「ちぐはぐな回答をされる」など、顧客がストレスを抱えてしまう場面がありました。しかし、IT技術を活用することで、待ち時間の減少・的確な質問回答・ケアレスミスの減少などの効果を期待できます。

また、顧客満足度が向上すれば、既存顧客のリピート購入が増えたり、ポジティブな評判が広まって新規顧客が増えたりなどの副次効果も得られるでしょう。

コールセンターのDXに向けた取り組み

コールセンターのDXに取り組む際には、下記5つの方法を取り入れる場合が多いです。

チャットボットを導入する

チャットボットとは「自動会話プログラム」のことです。コールセンターでは下記2つの場面で導入されます。

①Web上のお問い合わせページに設置する

→顧客から「よくある質問」をチャット上でAIが回答する

②オペレーターのカンペとして設置する

→通話でのお問い合わせ内容に対して、オペレーターがチャットボットで回答を検索する

いずれの導入場面でも、オペレーターの通話時間を削減することに繋がります。また、対応品質を均一化できるため、オペレーターの知識や経験を問わず、顧客満足度を向上できるでしょう。

おすすめのチャットボットツールは「チャットプラス(チャットプラス株式会社)」です。

出典:チャットプラス

10,000社以上の企業で導入されたノウハウから、自社に最適なチャットボットを誰でも簡単に運用できるツールです。あらかじめ用意したシナリオをもとに回答するのはもちろん、フリーワードのテキスト入力に対してもAIが解読をして自動で回答します。全てのプランで、エキスパートからのWeb会議・電話・対面訪問などのサポートを受けられるため、初めての導入でも安心して任せられるでしょう。

また、カスタマーサポートに特化したチャットボットツール「カラクリ(カラクリ株式会社)」もおすすめです。

出典:カラクリ

チャットボット上の内容をもとに「オペレーターが対応したほうが良い」とAIが判断した場合には、有人チャットへ切り替えることができます。AIと有人をあわせた対応で、顧客満足度を落とさずに業務効率化を図ることが可能です。また、チャットボットの内容をもとに、最短1時間程度で自動的にFAQサイトを構築することもできます。チャットボットとFAQのデータを一元管理すれば、オペレーションコストを最小限に抑えられるでしょう。

音声認識システムを導入する

音声認識システムとは、オペレーターの対応品質を向上させるために通話内容を録音(テキスト化)する機能のことです。現場を監督するスーパーバイザーが、オペレーターに指導を行ったり、コンプライアンスに違反していないか確認をしたりする目的で活用されます。

おすすめの音声認識システムは「AI GIJIROKU」です。

出典:AI GIJIROKU

AIが話者を特定して、音声を自動でテキスト化してくれます。金融・法律・医療・ITなどの専門用語を学習しており、音声認識精度は99.8%と業界内でも高い水準のサービスです。また、中国語・韓国語・ドイツ語などの30ヶ国語以上の言語に対応しており、通話内容を日本語で記録することができます。ZoomやTeamsなどのビデオチャットツールと連携をすれば、社内会議にも活用可能です。

IVR(自動音声応答システム)を導入する

IVR(自動音声応答システム)とは、顧客からのお問い合わせに対して自動で担当者を割り振る機能のことです。お問い合わせの一次対応を機械に代替することで、オペレーターの負担を軽減できます。また、適切な担当者に通話を取り次ぐことで、対応スピードの向上も見込めます。

おすすめのIVRサービスは「自動受付IVR(株式会社電話放送局)」です。

出典:株式会社電話放送局

国内の複数拠点で、7,000回線を運用する安定的な基盤が特徴です。IVR専業企業として長年培った経験から、短納期(最短5営業日)・低価格(月額5万円〜)でご利用いただけます。30秒〜50秒程度の応答で、顧客側に求められるのは簡単な操作のみなので、顧客満足度が低下する心配もありません。

また、1日あたり約100円から利用できるIVRサービス「IVRy」もおすすめです。

出典:IVRy

利用までに面倒な手続きは不要です。アカウント登録をして会社情報やルールを設定するだけで、最短5分で利用を開始できます。基本的な自動応答の機能はもちろん、ホワイトリスト・ブラックリストの登録や、メールやチャットツールでの受電通知、顧客ごとの情報管理などの機能が備えられています。また、最初の1ヶ月は無料利用が可能です。

ACD(着信呼自動分配装置)を導入する

ACD(着信呼自動分配装置)とは、顧客からのお問い合わせを、事前に設定したフローに基づいて管理する機能のことです。顧客からの電話を着信回数が少ないオペレーターにつなげたり、オペレーターが不在の際には「待ち呼設定(※1)」「あふれ呼設定(※2)」で、適切なガイダンスを促せます。

※1:電話が混み合っているときに「少々お待ちください」と案内するもの

※2:同様時に「後ほどおかけ直しください」と案内して切電するもの

ACDは「BlueBean」のような、ワンパッケージのコールセンターシステムの一部機能として利用できます。

出典:BlueBean

スキルベースルーティング(オペレーターのスキルに応じて優先して電話を割り振ること)が可能なため、顧客の対応時間を削減して、業務効率化を図れます。また、メールやチャットなどの対応に追われているオペレーターの着信優先度を下げて、他のオペレーターに着信呼を配信させることも可能です。

CRM(顧客関係管理)を導入する

CRM(顧客関係管理)とは、顧客情報を管理するシステムのことです。たとえばプロフィールや過去の購入状況、お問い合わせ状況などの顧客に関する情報を、一元で管理できます。お問い合わせに対して、顧客に応じた回答ができるため、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

おすすめのCRMツールは「楽テル」です。

出典:楽テル

着信時に顧客情報がポップアップで表示されるため、わざわざ検索をする必要がなく、素早い顧客対応を実現できます。また、FAQはカテゴリーやフリーワードで検索をするだけで、すぐに該当のものにたどり着けるでしょう。通話が終わった後には、カスタマイズされた入力画面で顧客情報を更新できるため、オペレーターの負担を最小限に抑えられます。

コールセンターのDXに向けた4つのステップ

コールセンターのDXには、下記4つのステップで取り組みましょう。

DX化の目的を明確にする

まずはDXの目的を明確にする必要があります。目的を明確に設定しないと、取り組み内容にズレが生じてしまうほか、途中で挫折してしまう可能性が考えられるでしょう。「人件費を◯%抑えたい」「顧客満足度を◯%高めたい」など、できるだけ具体的な目的にすることをおすすめします。

現行プロセスを見直す

次に、現状の業務プロセスを見直しましょう。とくにテレワークで運営しているコールセンターは、オペレーターの業務内容を可視化して、正確な把握に務める必要があります。「誰が」「いつ」「何をしているのか」、そして組織全体で「何の業務に、どれくらい時間をかけているのか」を確認してください。

課題を特定する

目的に対して、ボトルネックとなる課題を特定しましょう。ヒアリングや現場調査を通じて「作業時間がかかっている業務」「ミスが生じている業務」「オペレーターの精神的負担が大きい業務」などを洗い出します。

解決策を検討・導入する

最後に、課題解決につながる方法を検討します。多くの場合、ITツールを導入することになるでしょう。本記事でご紹介したような業務効率化につながるITツールの導入を検討してみてください。選定時には「予算に見合った機能があるか」「簡単に操作できるか」「サポート対応は充実しているか」の3点を確認しましょう。

コールセンターのDXに成功した企業事例

コールセンターのDXに成功した実際の企業事例をご紹介いたします。

日本航空株式会社

「JAL」の名称で知られる日本航空株式会社は、KDDIエボルバが提供するAIチャットボットを導入して、コンタクトセンターの自動応答サービスを開始しました。同社のチャットボットでは、航空旅客の予約受付・手荷物・機内サービスなどの多岐に渡るお問い合わせに対応しており、24時間365日利用できます。

2020年のサービス開始から2年が経過した現在では、チャットボットの回答可能範囲を計るカバー率は約90%にまで向上したようです。従来のお問い合わせ内容を、顧客に自己解決してもらうことで、スタッフの通話時間短縮に貢献しています。

参考:KDDI Evolva

東京ガス株式会社

東京ガス株式会社の子会社で、受付業務の委託をする東京ガスカスタマーサポートでは、ナレッジシェアに関する新たなシステムを導入しました。

今やガス事業だけではなく、電力事業にまで取り組む同社では、多種多様なお問い合わせに対応する必要があります。しかし、以前までは不明点があれば、オペレータが上長に確認をしたり、社内の散らばったナレッジシステムで検索を行ったりしなければならず、迅速な顧客対応ができていない状況だったようです。

今回、新たに導入したシステムでは、オペレータがお問い合わせ内容を検索するだけでAIが適切な回答を送信します。その結果、年間1万1,000時間超の応答時間削減に成功したようです。

参考:日経XTECH

まとめ

コールセンターのDXとは、IT技術を活用して既存のビジネスフローを変革することを意味します。人件費削減になることで事業成長に繋がるほか、顧客満足度の向上にも寄与するでしょう。実際に取り組む際には、目的の設定・現状の把握・解決方法の検討の順番で行いましょう。

また、本記事内でご紹介したように、音声認識システム「AI GIJIROKU」はオペレーターの対応品質の向上に役立ちます。テキスト化された通話内容をもとに、監督者はオペレーターの教育・指導に取り組み、顧客満足度の向上に努められるでしょう。フリープランではチュートリアルを閲覧できます。「音声認識の精度が気になる」という方は、まずはお気軽にお試しください。

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