マインドマップは紙とペンだけで気軽にできる思考法として広く普及しています。しかし「マインドマップを書いたことがない」「使いこなせるようになりたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
今回はマインドマップの書き方を初心者向けに詳しく解説します。本記事を最後まで読んでいただければ、マインドマップの使い方や活用例、具体的な手順がわかるでしょう。手軽に作成できるおすすめのツールもご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
目次
マインドマップとは
マインドマップは、頭で思い描いたものを図式にして見える化する思考法です。自由な思考やアイデアを、中心のメインテーマから分岐させる形で作る図のことです。
1960年代に、イギリスの教育者トニー・ブザン氏が考案しました。頭の中で考えていることを見える化することで、以下のような効果が期待されています。
- 効果的なメモ作成
- 記憶力の向上
- 情報や思考の整理
- アイデアが浮かびやすくなる
マインドマップは紙とペンで簡単に作れますが、オンラインの作成ツールも普及しています。ツールでは豊富なテンプレートがあり、色付けや図の挿入などでより視覚的に理解しやすいマップを制作できるでしょう。具体的なツールに関しては、記事後半の「おすすめマインドマップ作成ツール5選」で詳しく解説します。
マインドマップの種類
マインドマップには以下のような種類があり、使い分けることが可能です。
- 放射線状型
- 左右どちらかにテーマを寄せた型
- ツリー型
- 組織図型
- フィッシュボーン型
定番の「放射線状型」は中心にキーワードを据え、その周囲に枝葉のように連想する言葉を記入していきます。思考の整理や問題解決に役立ちます。
「左右どちらかにテーマを寄せた型」は、放射線状よりも単語の主従関係が明確です。カテゴリ別に問題を分けて考えたい場合にも活用できます。
「フィッシュボーン型」はその名の通り魚の骨の形をしており、頭の部分にテーマを記入して、そこからテーマごとに右方向の上下にアイデアが伸びていきます。物事の因果関係を整理する際に便利なマップです。
マインドマップの効果
マインドマップを使用すると、以下のような効果が期待できます。
- 発想が浮かびやすい
- 思考を整理できる
- 記憶に残りやすい
マインドマップは発想が浮かびやすく複雑な情報を整理できます。たとえば資料作成やブログ制作時のカテゴリ作成にも便利です。さまざまなアイデアを体系立てて書き出せるので、アイデアの大小や主従関係も整理しやすくなるでしょう。
また、思考をビジュアル化できることから記憶に残りやすい点も特徴です。実際に手を動かしてアイデアを書き出していくため、学習するときのノート法としても適しています。
マインドマップの4つの活用例
マインドマップはアイデア出しをはじめ、普段の仕事や学習にも活用できます。4つの活用例を紹介するので、ぜひ試してみてください。
1:アイデア出し
1つ目はアイデア出しです。マインドマップは頭の中の思いつきを連想ゲームのように自由に広げることが可能です。
思考を見える化するとスムーズに考えやすくなるので、アイデア出しに詰まったら、ぜひマインドマップを活用してみましょう。文章ではなく単語で連想していくので比較的考えやすく、思いがけない発想が生まれる可能性があります。
個人でのアイデア出し以外にも、複数人で行うビジネス研修や企画出しのブレインストーミングにもおすすめです。
2:思考や情報の整理
2つ目は思考や情報の整理です。頭の中だけで物事を考えていると思考の全体像が見えず、混乱してしまうことがあります。
そのような時にはマインドマップで思考を見える化してみてください。複雑に見えていた情報も、階層構造にまとめることで思考しやすくなるでしょう。
今後の方向性にいき詰まっているときや悩みがあるとき、ビジネスの方針を決めたいときなどにもマインドマップの利用は向いています。
3:問題解決
3つ目は問題解決です。マインドマップは問題の現状を把握や分析、対策のまとめまで一貫して考える際に便利です。マインドマップに落とし込むことで問題解決までの道筋が視覚化され明確になります。例えば以下のようなケースで役立ちます。
- 仕事で起きたトラブルを解決に導きたい
- 悩み事を状況整理して考えたい
- 問題が複雑で、解決の糸口がどこにあるのかわからない
問題解決にマインドマップを活用する際の具体的な手順は以下の通りです。
- 問題解決のゴールを明確にする
- 問題を分析する
- 解決の方法を考える
- 具体的な行動を決める
マインドマップはテーマから全て繋がっているため、手順通りに作れば問題解決までの道のりが明確になり行動しやすくなるはずです。
4:プレゼンテーション
4つ目はプレゼンテーションです。マインドマップは思考するときに活用するイメージがあるかもしれませんが、他人に物事を説明する際にも便利です。階層構造なので、順序立てて解説できる点がメリットといえます。
さらに、マインドマップは全体を俯瞰できる点も特徴です。ボリュームのあるプレゼン内容でもマインドマップを配布すれば振り返りやすく、話の流れも理解しやすくなるでしょう。
【初心者向け】マインドマップの作り方5ステップ
ここからは基本的なマインドマップの作り方を5ステップで解説します。まずは手順通りに作成いただき、必要に応じてご自身でアレンジしてみてください。
1:メインテーマを書き込む
まずはメインテーマを書き込みます。大きな用紙、もしくはマインドマップ作成ツールを開いてください。例えば「環境破壊を防ぐには」「2023年の目標」などです。
用紙に議題や解決すべきことなど、考えたいことを単語や簡潔な文にして書き込みましょう。長文にしてしまうと、その後の工程で連想がスムーズに進まない可能性があります。連想しやすい簡潔なワード選びが大切です。必要に応じて、イメージしやすいようにイラストを入れるのもおすすめです。
2:テーマから連想されたワードを周辺に書き込む
次にメインテーマの周辺に連想されたワードを書き込み、メインテーマと線で結びます。例えば中心に「書籍」と記入した場合「マンガ」「絵本」「小説」など書籍のカテゴリを配置していきます。
スペースを有効活用できるよう、紙で作成している方は線を曲線にすると無駄がありません。また、このときもワードは簡潔に書き、長文にならないよう気をつけてください。
3:さらにワードを書き込み、線でつなげる
2の状態にさらに連想されるワードを書き込んで繋げていきます。アイデアが出なくなるまで書き進めていきましょう。線はいくつにわかれていても大丈夫です。あまり完成品の見た目にこだわりすぎず、思いついた通りに連想してみてください。
4:マップ全体を見直す
アイデアができるまで書き込んだ後、マップ全体を見直しましょう。3までの行程では思いつかなかったワード同士の組み合わせを新たに線で結んだり、新たにワードを足したりする。次の工程に繋がるカテゴリわけできる部分も見つかるはずです。
5:色や画像を追加する
最後に色や画像を追加します。たとえば以下のような要素です。
- カテゴリ別に色わけする
- 重要な箇所をマーカーで目立たせる
- ★や◎など、マークをつける
- 画像やイラストを入れてイメージしやすくする
上記のような工夫をすることで、より視覚的に理解しやすいマインドマップが完成します。
マインドマップ作成のポイント
マインドマップを作成する際には、「抽象的→具体的」の順で書き込みます。マインドマップは階層構造にできるため、最初に抽象的なアイデアを書き込んでから具体的にしていくとスムーズに連想でき、アイデアが浮かびやすくなります。
また、浮かんだアイデアは否定せずどんどん書き込みましょう。「これは使えないかも」とアイデアを否定せずに、そのまま連想した方がたくさんのアイデアが出やすくなります。
おすすめのマインドマップ作成ツール5選
マインドマップの作成にはノートも使えますが、X mindやMind Misterといった便利な作成ツールが数多く出ています。中でもおすすめのツールを5つ紹介します。それぞれの特徴を見ていきましょう。
X mind
X mind(エックスマインド)はマインドマップツールの中でも知名度の高いツールです。無料版でマインドマップの作成ができ、有料版ではプレゼンテーションやガントチャートも利用可能です。このように無料でも十分にマインドマップの作成ができます。
また、対応しているOSもWindows、mac、Linux、Android、iOSと幅広く、パソコン以外にスマホでも利用できます。パソコンがなくてもスマホアプリで編集ができるため、スキマ時間にもご活用いただけます。気軽に無料版から使ってみたい方や、まずは人気のあるツールを使ってみたいという方におすすめです。
Mind Meister
Mind Meister(マインドマイスター)は世界で1,400万人以上が利用しているツールです。オンライン上で使用できるため、OSやデバイスに関係なく簡単に使用できます。マップ独自の共有リンクを活用すれば、複数人での共同編集やチームでのブレインストーミングもできるでしょう。
データのセキュリティ対策もしっかりと行われているため、安心して使用できる点もポイントです。
プランは有料が基本ですが、マップ3枚までをお試しで作ることが可能です。個人プランは月あたり620円、法人やチーム向けのプランは月あたり1,050円〜で利用できます。まずは無料プランで使い心地を試したうえで検討してみましょう。
miro
miro(ミロ)は世界1,500万人の利用者がいるオンラインホワイトボードサービスです。ホワイトボードにアイデアを書き込むような感覚で図や付箋を貼り付けられます。miroはWebブラウザ版のほか、デスクトップ版、スマホ・タブレット用のアプリもあるので、幅広いデバイスやOSで利用可能です。
ただし、言語は日本語に対応しておらず、英語のみとなっています。無料のフリープランでも基本的な機能が使えるので、まずは無料で利用してみるといいでしょう。
EdrawMind
EdrawMind(エドラマインド)は日本語に完全対応しているマインドマップツールです。海外のツールも多く言語が英語の製品もありますが、EdrawMindは日本語対応なので安心して利用できます。
また、初心者でも簡単に使えるテンプレートが豊富にあり、操作が簡単な点もメリットといえるでしょう。
価格は年間プランが5,900円〜となっていますが、無料プランも十分に活用できます。無料プランでもマインドマップ作成数が無料なので「しばらく使って購入を検討したい」という方にもおすすめできます。
Coggle
Coggle(コグル)はWebで使えるマインドマップツールで、ログインして設定すると日本語メニューで利用できます。共同作業も可能なので、チームでの利用にも適しています。テンプレートも豊富で操作性もよく、簡単に見やすいマインドマップを作成可能です。
価格は月額課金制の有料プランがメインですが、無料で3枚までマップの制作が可能です。
まとめ
今回はマインドマップの作り方や効果的な活用法、おすすめのツールをご紹介しました。マインドマップは仕事やプライベート、学習などさまざまな場面で役に立つので、ぜひ普段の生活や仕事で情報を整理する際にご活用ください。
また、マインドマップ作成ツールもたくさん出ており、無料で数枚のみ作成可能という利用制限のあるプランも多くあります。ぜひ今回ご紹介したおすすめツールも併せて参考にして、マインドマップを日常に取り入れてみましょう。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。