オンライン商談を成功させていくコツは、事前準備を充実させる必要があります。対面での商談でも、資料の不備がないか確認、または臨む心構えを整えたりします。オンラインではビデオ通話なので、機器を整えることで、不快になる要素を削ることができます。この記事では、オンライン商談の解説から、メリット、成功させるためのコツ、効率化ツールも紹介していきます。
目次
オンライン商談とは
オンライン商談とは何かを知っていきましょう。オンライン商談とは、ウェブ上でカメラを通した映像でリアルタイムの通信で会話することの総称です。取引先に訪問したり、来客で対応するなど、直接対面で商談をするのは「オフライン」と表現されることが多いです。
オンライン商談以外にも、オンラインでミーティングや懇親会など、リモートワークの普及により、使い方が多様化するとともに、参加者の柔軟性も生まれています。
オンラインと対面の商談では、どちらが良いのか?と優劣を決めるものではなく、相互のメリットを受け入れた活用をしていくことで、新しいモデルが出来上がっていくでしょう。次の章では、オンライン商談と対面の違いを解説していきます。
オンライン商談と対面の違いを解説
オンライン商談は対面ではなく、画面を通しての対話です。対面との違いは機器などの準備が必要です。一方で対面の商談では、移動や場所の確保などもあり、それぞれの違いを理解しておくと、オンライン商談の活用の仕方が見えてくるでしょう。この章では、オンライン商談と対面での違いを解説していきます。
状態がわかりやすいのは対面形式
直接会って対話する商談では、相手の表情や態度から熱量がわかりやすいでしょう。一方で、オンラインでは表情と仕草で判断する場合が多く、体の動きまでは全体が画面に映らない限りわかりません。
オンラインでは、首から頭だけが映ることがほとんどです。また、対面したときの相手の息遣いなども表情から判断することが多いでしょう。
オンライン商談はパソコンとカメラが必須
オンライン商談は、画面を通して対話をするので、パソコンとカメラは必須アイテムとなります。カメラはパソコンにあらかじめ付いているものを利用すると良いです。性能に不安がある場合は、WEB会議用のカメラを購入して画質を上げることで、クリアに届けることができます。
パソコンのスペックは、中級クラスがおすすめです。なぜなら、ビデオ通話はパソコンへの負荷がかかるので、性能の高さが求められるからです。目安としてはメモリ16GB以上あれば、ビデオ通話をしながらストレスなく、他のページを開いていることも可能でしょう。
相手方の機材の準備が必要
オンライン商談は、商談相手もパソコンとカメラを準備する必要があります。対面する場合は、相手先もしくは自社で会議室を用意すれば、商談が可能でした。しかしながら、今回は相手方とのオンライン環境の調整が必要になります。
もし取引先がオンライン商談に慣れていないようであれば、丁寧に教えてあげるとスムーズに商談が可能になります。初対面で関係性が薄い相手とは、初回は対面、徐々にオンラインに移行していくなど、工夫をすれば商談に対する不安材料はなくなるでしょう。
オンライン商談を活用することで起こるメリットを紹介します
オンライン商談は対面方式と違い、必要な機器や環境も変わります。しかし、メリットも存在し、自社の特徴とあわせてコツを掴んでいくのが良いでしょう。大きなメリットは2つあり、対面が苦手な方との商談も可能になる期待が持てます。
パソコン業務の感覚で話せる
対面での商談は、直接顔を合わして話すことに、苦手意識を持つ方もいることでしょう。オンラインでも対面ですが、画面を通すことにより、苦手意識がなくなって、普段の業務感覚で話すこともできる期待があります。オンラインの商談は、新しいスキルや一面と個人の能力開発の側面があるとも言えるでしょう。
交通費等の削減から移動時間を短縮できる
オンライン商談のメリットは、交通費の削減につながるでしょう。交通費を削減することで、移動時間も減ります。オンラインは機器が必要になり、コスト高の印象があるかもしれません。しかしながら、訪問回数等が減るので、交通費は抑えることになり、マイナス要素を補う形となっています。リモートワークの普及により、カフェ等で顧客と話すこともあるでしょう。新しい働き方を探る一面にも、オンライン商談は繋がっていると言えます。
【準備が9割】オンライン商談を成功させるための7つのコツ
オンライン商談を成功させるコツは、準備が9割だと言えます。なぜなら、商談内容の質を上げる以外にも、機器を整えたり環境に依存する要素があったりするからです。はじめは対面商談との違いにも戸惑いがありますが、事前準備と練習等を入れていけば、相手をリードでき、安心感も与えることができます。
この章では、オンライン商談を成功させるための7つのコツを紹介します。準備を万全にしていくことで、商談を成功に導いていくことができる期待が持てます。確認作業も多いので、試していきましょう。
ネットの回線状況を整える
オンライン商談を成功させるコツ1つ目は、ネットの回線状況を整えることです。オンラインなので、回線の安定が必要不可欠になります。有線の接続は安定しやすいですが、使用場所が限定されます。現在の主流は無線LAN(Wi-Fi)ですが、電波状況に左右されるので、安定する場所を事前に確認しておくと良いです。
また、商談相手の電波状況が悪ければ途切れることも多くなり、商談に集中できる環境ではなくなっていきます。事前にオンラインのテストを実施し、回線の状況によっては、対面方式との両立を考えていくと良いでしょう。
資料の共有方法をテストする
オンライン商談を成功させるコツ2つ目は、資料の共有方法をテストすることです。対面方式と違い、資料を渡すことはなく、相手方に印刷をしてもらうか、画面上で共有する必要があります。
オンライン会議システムでは、画面の共有機能も搭載されているので、印刷の回数も減り、ペーパーレスにも繋がりやすいです。ただし、共有する場合は、見られても良い前提でパソコンの画面を整えておきましょう。
機密性の高い資料を開けていたり、パスワードがわかってしまったりすることもあります。事前にデスクトップを整理して、共有する回数を限らせておくなど工夫すれば、情報漏洩は簡単に防ぐことができます。
音声の状態を確認しておく
オンライン商談を成功させるコツ3つ目は、音声の状態を確認しておくことです。ネットの回線状況にも左右されますが、使用するマイクはパソコンに付属しているものよりも、イヤホンとマイクが一緒になったものを使うのが便利です。
パソコンの音声認識では、周りの環境音も拾うので、相手にも不快な印象を与えることになります。イヤホンとマイクは長く使うことも考慮して、購入するほうが良いでしょう。
音声の聞こえ具合の確認は、自社内で社員同士が試すことで簡単にできます。離れた場所でビデオ通話をして、音声の確認をしておけば少なくとも、商談相手にはこちらの声がクリアに聞こえます。お互いの電波が安定している前提ですが、イヤホンとマイクを揃えることで、音声の不安は解消することできるでしょう。
参加者を事前に知らせる
オンライン商談を成功させるコツ4つ目は、参加者を事前に知らせることです。
対面の商談のときには、訪問する人数と役職等を知らせることを、基本としているでしょう。オンライン商談の場合も同じで、画面に参加する人数と役割を事前に知らせておくと、相手も状況を事前に理解できます。商談をスムーズに回すためには、細かい手作業な部分も重要な要素に変わってきます。
リアクションは大きめにする
オンライン商談を成功させるコツ5つ目は、リアクションを大きめにすることです。画面では表情と顔の仕草で相手の反応を判断することがメインになります。ここで言うリアクションは、相手が話しているときにうなづく仕草で、顔を上下にふる動きを大きめにすることです。
大きいリアクションをすると、会話にテンポが生まれてリズムに乗るよう、話の引き出しを開きやすくなるでしょう。また、安心感を得ることで信頼関係が深まっていく期待があります。
アイスブレイクを活用する
オンライン商談を成功させるコツ6つ目は、アイスブレイクを活用することです。アイスブレイクとは、緊張をほぐす行動を例えた言葉です。
オンラインという環境に慣れない方もいます。そんなときは営業のスキルの一つとして、アイスブレイクを活用するのも、有効な手段と言えるでしょう。
一般的なアイスブレイクは話題の頭文字を取り、次のように言われています。
キドニタテカケシ衣食住(木戸に立てかけし衣食住)
キ:気候や季節
ド:道楽(趣味や好きなこと)
ニ:ニュース
タ:旅系
テ:テレビ
カ:家族
ケ:健康
シ:仕事
衣:衣類
食:食べ物系
住:住まい
アイスブレイクの活用は、商談相手の状況にもより、使える場面も限られてきます。初対面に近い関係性の場合は、場を和ます話題程度におさめ、徐々に話のネタを広げていくと良いでしょう。
非言語の仕草や声のトーンを意識する
オンライン商談を成功させるコツ7つ目は、仕草や声のトーンを意識することです。商談相手には、表情や声の高低、自分が話すときは姿勢を整えたり、ゆっくりと話したりすることです。メラビアンの法則では、言葉は7%、声のトーン38%、体の動き55%と言われています。
言葉以外の部分で無意識に判断していることが多く、オンライン商談では欠かせない要素となってくるでしょう。簡単にできる1つの方法は以下のとおりです。
・話すスピードはゆっくりと、声のトーンを1段階上げる
ゆっくり話すことで言い間違えを防ぎ、失言も減るという医学的な研究があります。プレゼンテーションの場を除いては、話すスピードはゆっくりを意識することで、オンライン商談で考えられるマイナス要素をカバーできる期待が持てるでしょう。
オンライン商談を効率化する便利なツールを紹介します
オンライン商談のコツは、準備が9割で成功していく確率が上がっていくことを解説してきました。さいごにこの章では、オンライン商談のコツを活かすために活躍する便利なツールを紹介していきます。
無料で利用できる機能でも、十分にオンライン商談を快適に実現可能にするものばかりで、自社の特徴に合うものを活用していきましょう。
Google Meet
オンライン商談に活躍するツール1つ目は、Google Meetです。無料で使える機能が豊富にあり、60分で通話は終了しますが、新たにつなぎ直せば何度でもできます。Google MeetはChromeブラウザだけでビデオ通話ができます。
セキュリティ面も安心で、専用のURLが会話毎に発行されます。そのURLを教えなければ、他者に漏れることもありません。利用の仕方は簡単で、会議を作成するボタンから専用のURLが発行され、そのリンクを相手に送りクリックするだけで参加が可能です。
また、特徴としてはリアルタイムの文字起こしが日本語や英語をはじめ、あらゆる言語に対応しています。聞き逃しても、文字にされたものを見返せば、話の流れを見失うことが減ります。
有料版になると、録画機能がついてクラウド上に保存できるなど、利点が多く有料版を社内で導入の検討する筆頭になるツールです。ネット環境が安定していれば、不自由もなく使えます。
Googleドキュメント
Googleドキュメントは、マイクロソフトofficeのWordと同様な機能を有しています。特徴はオンライン上で文章を打ち、リアルタイムに保存されていきます。また、互換性もありWordで作成した文書をGoogleドキュメントにすることや、逆のパターンにすることも可能です。オフラインの作業でも一時的にパソコンに保存され、インターネットに繋がれば、オンライン上に保存されます。
音声入力もでき、聴き取った声をドキュメントに保存していくことができ、議事録の作成にも一役買うことができるでしょう。Googleドキュメントが商談時に使える機能としては、話したことを文字化し、リアルタイムの共有で双方のズレが生じないようにする期待が持てます。また、取引の際のルール決めなど共同で決定していく作業も重宝するでしょう。
スプレッドシート
スプレッドシートは、Excelとほぼ同じ要領で計算ができるオンライン上の表計算シートです。スプレッドシートも、リアルタイムに作業ができ、シートのURLを共有すれば、メールでファイルを送り合う手間が大幅に削減できるでしょう。ファイルサーバー上にあるシートは、1人が開いているときに他の方が作業できなくなります。
しかし、スプレッドシートは同時に作業ができるので、プロジェクトを進めているときなど、共有する場合が多いときは重宝します。
また、他者と共同でプロジェクトを進めているときは、スケジュール表の役割も担ってくれます。共有する必要がなくなれば、権限を変えることができるので、セキュリティ面もサポートしてくれるでしょう。
Googleスライド
GoogleスライドはマイクロソフトのPowerPoint(パワーポイント)のような、プレゼンテーションができるツールです。商談だけでなく、セミナーや商品紹介の演出を派手やかにするアニメーション機能が豊富にあります。商談で説明をする際には、もっとも利用しやすいツールと言えるでしょう。
これらGoogleが提供するツールは、商談以外にも社内会議でも効果的です。たとえば、自社と取引先以外の協力会社も必要な場合、資料作成をリアルタイムで実行すると、移動時間、資料の印刷から修正時間の短縮とコスト削減が可能になるでしょう。
Zoom
Zoomは現在国内で導入実績とシェア1位のオンライン会議システムです。専用のアプリをインストールして利用します。無料版は40分以内の通話に限られますが、時間を要さない商談であれば、無料版でも利用ができます。
しかしながら、有料版をおすすめします。なぜなら有料版は、100人以上の参加が可能、24時間までビデオ通話可能、参加者を個別の部屋に分けるブレイクアウトルームの作成などができるからです。
オンライン商談に限らず、セミナー開催することもできるので、利用用途は幅広いです。
Zoomに期待できるのは、オンライン商談以外にも、大規模な教育ができることです。例えば商品説明などは、手元にあれば画面を通じて説明を受けることができます。対面では受講側が会場まで訪問する必要がありました。Zoomを利用することで、受講側の自由度も増して参加率が上がり、深い落とし込みができる期待が持てるでしょう。
まとめ
この記事では、オンライン商談のコツから全般の話まで幅広く解説してきました。正解を自ら作っていく時代が求められる中、自社にあったモデルは自社で作ることも可能です。オンライン商談は、ますます主流になり、対面方式の商談のあり方も変わっていくでしょう。
オンラインと対面のオフライン、共存していける体制で共創を生み出していけば、自社に取っての正解になります。試していくことで、道は見えてくるでしょう。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。