「文字起こしのやり方は?作業時間を短縮するコツはあるの?」こんなお悩みをお持ちの方に向けて、文字起こしのやり方のコツや注意点をまとめました。
文字起こしの手順を知りたい方や、効率よく文字起こしを進めたい方はぜひ参考にしてください。文字起こしの基礎を知れば、円滑に業務をこなせるようになるでしょう。
目次
文字起こしとは
文字起こしとは、会議やインタビューなどの音声データをテキスト化することです。例えば会議の内容を文字起こしして、議事録にまとめて関係者に共有する際に役立ちます。
インタビュー記事では、記事を書く際にインタビュイーが話したことを振り返ることが可能です。文字起こしすれば、それぞれの作業をスムーズに進めやすくなるのです。
文字起こしの種類
文字起こしには主に3つの種類があります。
- 素起こし:話した内容をそのまま文章にすること
- ケバ取り:「あー」や「えっと」など不要な部分は書かずに文章にすること
- 整文:文章にする際に自然になるよう、言い回しや表現を整えて文章にすること
このような違いがあります。一言で文字起こしをするといっても、どのレベルが求められるかはケースバイケースです。
文字起こしの作業にかかる時間
一般的に文字起こしの作業にかかる時間は、音源の録音時間の約4倍と言われています。しかし、初心者の場合は1時間の音声データを文字起こしする際に6〜8時間ほどかかるでしょう。
慣れているライターでも4〜5時間かかるため、文字起こしを依頼する際は時間を多く見積もっておく必要があります。
文字起こしのやり方を順番に解説
ここからは文字起こしのやり方を順番に解説します。手順は全部で5つあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
手順①事前準備
まずは事前準備です。文字起こしする内容の知識を深めておくことで、実際に行うときに何の話をしているのか理解しやすくなります。
例えば文字起こしする会議のテーマ、インタビューしたい内容、話者に関する情報など、できる限り事前にリサーチをして情報を集めましょう。
手順②リアルタイムで録音とメモをする
手順の2つ目はリアルタイムでメモをすることです。文字起こしする音源をICレコーダーで録音するのもひとつの手でしょう。
リアルタイムですべての内容を文字起こしするのは大変です。そのため、録音をしながらメモで要点をまとめておくと、後ほど文章を整えやすくなります。
手順③音声データを最適化する
手順の3つ目は、音声データを最適化することです。文字起こしをスムーズに行うためには、聞きやすい音声データを準備する必要があります。
例えば、ノイズ除去や再生スピードの調整機能があると便利でしょう。こうした機能は高性能なICレコーダーや文字起こし専用ツールに搭載されています。
手順④文字起こしをする
手順の4つ目は文字起こしです。音声データの内容をもとに文章を書いていきましょう。タイピングをするよりも文字起こしのツールを使うと、作業時間が短縮されるので効率的です。
ただ、ツールを使っても誤字やミスを100%なくすことは困難です。文字起こしが終わったあとは、黙読、音読などをしてミスがないか確認することをおすすめします。
手順⑤ケバ取りや整文をする
最後の手順はケバ取りや整文です。一字一句そのまま書き起こしした「素起こし」は、書類としては読みにくいため、多少の調整をすると読者に親切です。
なくても意味が通じる言葉(あー、えっと、ちょっと、など)を削除し、文章にしたときに違和感のない表現に換えると読みやすさが向上します。
文字起こしの作業時間を短くする6つのコツ
文字起こしをする時間をなるべく短縮したいと思う人は多いでしょう。そこでここからは、効率よく文字起こしするコツを6つまとめました。
あらかじめ音声データを一通り聞く
1つ目のコツは、文字起こしをする前に音声データを一通り聞くことです。そうすると何について話しているのか、話の大筋を理解できます。
話の概要を理解したうえで文字起こしをすると、大切な部分や共有するべき項目のメリハリをつけやすくなるでしょう。
作業中は音声の停止や巻き戻しをしない
2つ目のコツは、作業中に音声の停止や巻き戻しをしないことです。停止や巻き戻しをすると、都度作業が止まってしまい効率が下がります。
聞き取れなかった箇所はタイムスタンプを押して、ひとまず一通り聴きながら文字起こししましょう。毎回聞き直すより、聞き取れなかった部分をあとから確認する方が効率的です。
タイピング速度を上げる
3つ目のコツはタイピング速度を上げることです。文字起こしのスピードはタイピング速度に左右されるといっても過言ではありません。
日頃からタイピング練習をするのはもちろんのこと、パソコンに搭載されている辞書登録機能やショートカットキーを使うことをおすすめします。
各分野の専門用語をチェックする
4つ目のコツは、各分野の専門用語をチェックすることです。文字起こしする内容が知らない分野である場合、聞きなれていない用語が飛び交う可能性があります。
言葉の意味を調べながら文字起こしするのでは、通常より膨大な時間がかかってしまいます。あらかじめ専門用語を知っておけば、スムーズにテキスト化が進むでしょう。
便利なアイテムを導入する
5つ目のコツは便利なアイテムを導入することです。例えば、音声の再生や停止を足でできて、キーボードから手を離す必要がない「フットスイッチ」はおすすめのアイテムです。
その他にもヘッドホンやイヤホンを使用すると、外部の音が遮断されてストレスなく正確に聞き取れるでしょう。
アプリやツールを活用する
最後のコツはアプリやツールを活用することです。文字起こしにおすすめのツールを3つ紹介します。
音声ソフト
音声ソフトは、音源を再生する際に速度のコントロールがしやすい文字起こし用のプレイヤーです。話すスピードをそのままタイピングすると追いつかない可能性が高いので、0.5倍速や0.7倍速で聞くとちょうどいい速度になります。
自動文字起こしツール
次におすすめするのは自動文字起こしツールです。音声認識によって音源をインポートすると、自動的に文字起こしをしてくれる優れモノです。
中には有料の自動文字起こしツールもありますが、精度が高ければ自分で文字入力する手間が減るので効率化にはうってつけと言えます。
文章作成ツール
最後におすすめするのは、文章作成ツールです。音声を文字に起こす機能がある文章作成ツールなら、自分でタイピングする手間を省けます。
例えばGoogleドキュメントの音声入力なら、専用のソフトをダウンロードする手間がなく無料で利用できます。
文字起こしをする際の注意点
文字起こしをする際は正しい表記や、ICレコーダーの扱いに注意しなくてはいけません。2つの注意点について詳しく見てみましょう。
正しい表記を把握する
1つ目の注意点は、正しい表記を把握することです。クライアントの表記ルールや、社内表記ルールに沿った文字起こしをしましょう。
例えばインタビュー記事を書く際は、用語集としてよく使われる「記者ハンドブック」や「新訂 標準用字用語辞典」で一般的な表記を調べると安心です。
ICレコーダーから直接聞かない
2つ目の注意点は、ICレコーダーから直接音源を聞かないことです。機器の操作をするたびに作業が止まってしまい、最悪の場合は操作ミスでデータが消える可能性があります。
どうしてもICレコーダーを使う必要がある場合は慎重に操作しましょう。可能であれば、音声ソフトなどのツールを活用するのがおすすめです。
まとめ
今回は文字起こしのやり方のコツや手順、注意点を解説しました。文字起こしは一見簡単そうに見えますが、実は奥深く時間がかかる作業です。
本記事で紹介した手順やコツを実践していただければ、時間を無駄にせず最低限の稼働で文字起こしをできるようになるでしょう。その際は効率化のアイテムやソフト・アプリなどを活用いただき、生産性を高めることを意識してみてください。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。