音声認識で議事録を作成してくれる高性能なツールが多数出てきました。一方で機能が充実している分、人の手ですべき作業もおろそかになりがちで、効率化ソフトの恩恵を最大に活かすことができなくては、もったいないの一言に尽きるでしょう。
この記事では音声認識で議事録を作成してくれる実績豊富なツールを紹介します。さらに導入にあたって、気をつけたい2つのポイントをお伝えします。2つのポイントをリソースで意識できれば、議事録作成ツールが効率化の土台となって活躍するでしょう。
目次
音声認識で議事録を作成する背景
音声認識で議事録を作成する背景には、大きく2つあるでしょう。
1つ目は慢性的な人材不足が影響していると言えます。1人が担当する業務が多くなる中で、効率化を実行し人のリソースを使う場所を選んでいく必要性が高くなります。
2つ目は効率化に伴う生産性の向上、業績アップにリソースを投入するためと言えます。明確な答えや指標がなく選択肢が多い現在では、アイデアを試していくことで成功方法が確立されていきます。
アイデアを出すためには、時間を取ったり人の作業を減らしたりして余力を生み出す必要も出てきます。
会議の効率化が課題|意見交換を重視
各人が独自のアイデア案を出していき、生産性を高めるには、直接結びつかないと判断する作業をストップすることが必要です。もしくは、委託も検討し時間と人のキャパを確保することで、余力が生まれてくるでしょう。
その中で会議の議事録等、手で入力する作業は効率化して効果が表れやすいものと言えます。そこで検討の土台に上がってくるのが、音声認識で議事録を作成する効率化ツールです。
音声認識の議事録は、会議の効率化を目的とした面が強いです。
生産性を上げるためには、新しいアイデアや既存の仕組みを活かすことから始まります。
そのため、議事録の作成に人のリソースを割り当てるよりは、議事録作成に任せるのが賢明な判断です。さらに会議で発言した内容を全て認識してくれれば、議事録の作成の効率化に成果が生まれるのが想像できます。
音声認識して議事録を作成する3つメリット
音声認識で議事録を作成するメリットを理解して、導入方法を自社にカスタマイズしていくのが良いでしょう。この章では、音声認識で議事録を作成する3つのメリットを紹介します。
書く手間を削減できる|作業の時間短縮
メリット1つ目は、書く手間を削減して作業時間を短縮できることです。
はじめの章でもお伝えしたとおり、アイデアを出すためにはリソースの確保と成長がひつようです。
慢性的な人手不足の解消を実現していくならば、書くことも生産性を上げるために時間を使う必要が出てくるでしょう。
会議で意見が活性化しやすい
メリット2つ目は、会議で意見が活性化しやすいことです。
議事録作成の効率化は、会議への参加意思の高さを引き上げる目的もあります。
音声認識に議事録を任せることで、作業の義務感が減り、参加者のベクトルを合わせることに期待が持てるでしょう。なぜなら、マルチタスクは意識を分散させてしまうからです。
ツールを利用して、社員に余力を与えるように工夫してみましょう。すると生産性と効率化を実現させていく方法も考え、人手不足の中で最大限にパフォーマンスを上げていくことになるでしょう。
議事録を要約できるスキルがアップする
3つ目のメリットは、要約スキルがアップするトレーニングにもなることです。
全ての記録から重要な部分をまとめることで、要約力がアップする期待が持てる。
後から見る人に時間をかけず大事な部分を理解しやすいようにするなど効果もあるでしょう。
文章力が上達すると、社内外問わず重宝されます。近年はAIによる文章でも、人が対応するより丁寧な返答文があったりします。
文章力や要約できるスキルが高い人は、良い人材として扱われていきます。音声認識による議事録作成ツールを利用することで、いろいろなスキルアップにも使えると見ていいでしょう。
音声認識で議事録を作る際に気をつけたい2つのポイント
音声認識の議事録のメリットがたくさんある反面、意外とやりがちなことを注意点としてまとめました。結論としてはツールを過信しすぎないことになります。最後は人手によるチェックを加えることで、ツールを生かした生産性を上げることに効果が出てくるでしょう。
誤字脱字のチェックをすること
気をつけるポイント1つ目は、誤字脱字をチェックすることです。
高性能な音声認識でも、聞き取れなかったなど誤字脱字も出てきます。正確性に欠けることが続くと、見る側は良い印象にはならず、フラストレーションも溜まっていくでしょう。これらは、必ずチェックすることをおすすめします。
リライトをすること
2つ目の気をつけるべきポイントは、リライトすることです。
出てきた文章をそのまま議事録にするのは、前の項目のとおり丁寧さが減り、こちらも見る側に不快を与えます。書き直すことで「わかりやすさ」が出ます。
わかりやすさを意識した言葉に置き換えていくと、要約スキルが高まっていき、スキルアップも期待できますね。
ただし、修正する人の個人的な解釈を入れたリライトはしないよう注意しましょう。
音声認識で議事録が作成できるアプリ・ツール5選
音声認識で議事録が作成できるアプリやツールは、たくさん製品化されています。
しかしながら、選ぶ基準や違いもわからず、コストが膨れ上がっては本末転倒になりやすいでしょう。
そこで無料から有料までのツールを採用実績、扱い安さなどから5つ選びました。
導入事例も一部紹介し、自社のスタイルに近いところを見つけて導入検討に取り組むと良いでしょう。
AI GIJIROKU
1つ目は「AI GIJIROKU」です。ビジネスシーンにおける議事録作成に特化したアプリで、Zoomと連携してリアルタイム字幕表示を行ったり、会議終わりにすぐ議事録を作成することができます。Microsoft TeamsやSlackなどのビジネスツールと連携して、文字起こしデータを簡単に共有できるのも特徴です。音声認識の精度は99.8%と高精度を誇ります。
有料プランを1週間試せる「無料トライアル(要問合せ)」もありますので、気になる方は問い合わせてみるのもおすすめです。
Google ドキュメント
Googleドキュメントは、Google社が提供する無料で文章が作成できるツールです。マイクロソフトのWordと互換性があり、オンライン上で入力したものを、Wordでダウンロードすることも可能です。
AIによる音声認識ができて、精度も無料ながら高いので試してみる価値は十分にあります。議事録のフォーマットにこだわらずに、会議や研修で話した内容だけを記録するのであれば、Googleドキュメントだけで事足りるでしょう。
【Googleドキュメントの主な特徴】
・音声認識で自動文字起こし
・クラウド上で簡単に議事録の共有、編集が可能
・スマホアプリでも利用可能
共有部分においては重宝されます。なぜなら、オンライン上で他者が同時に入力作業ができるからです。これまでの企業はファイルサーバーにアクセスして、専用の場所に入る仕組みが必要でした。
しかし、GoogleドキュメントはURLで管理され万が一知られたとしても、閲覧権限を変えることができます。セキュリティ対策も無料とは思えない機能を備えているので、検討の価値はあるでしょう。
AmiVoice ScribeAssist
⾳声認識市場動向2023で、ソフトウェアとクラウドサービス市場No.1を獲得したアプリケーションです。
自治体にも多く導入されているツールで、導入実績は500社以上あります。
特徴としては、インターネットを使用せずとも、アプリケーション内で議事録が作成できます。そのため、クラウドにデータを転送する作業もないので、セキュリティ面が優れていると言えるでしょう。
機密情報を扱う会議の議事録では、音声認識から文字起こしをすると漏洩を懸念します。インターネットを使わないことで、自治体など個人情報を多く扱う団体からは、高評価を受けています。
COTOHA Meeting Assist
NTTコミュニケーションズが提供する議事録作成ツールです。AI音声認識はもちろん自動翻訳機能、タスク管理機能など会議を効率化し、決定事項が確実に現場に浸透するようにさまざまな機能が搭載されています。
NTTという企業ブランドからも信用度が高く、料金体系も他のツールと比べ安価で提供しています。
スマート書記
スマート書記は音声を活用した「議事録作成支援サービス」です。
話すときに「え~」など思わず出てしまうフィラーを除去してくれる機能があります。導入実績2,000社以上で、企業のDX化も推進できるツールです。
まとめ
人手不足による効率化と生産性を上げるのは、容易ではないでしょう。手間を削減しても新たに業務が増えていけば、個人の負担が増えツール本来の役目も、人のポテンシャルも発揮できなくなります。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。