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文字起こし 記事更新日: 2024/04/29

ChatGPTで文字起こしや議事録作成を効率的に!要約・校正を行うためのプロンプトや便利なツール紹介

chatgpt文字起こし

議事録作成や文字起こしは、手作業で行うと時間も手間もかかる作業です。そんな面倒な議事録作成や文字起こしの作業ですが、「ChatGPT」を使えば効率的に作業を進められることをご存知でしょうか。

ChatGPTはまるで人間と対話するような形で、投げかけた質問に対して回答を生成してくれるAIツールです。無料でも利用でき、日本語にも対応しているため、2022年11月の公開以降さまざまなシーンで活用されてきました。

この記事では、ChatGPTを使って議事録作成や文字起こしを効率的に行うための方法をご紹介します。文章の要約・校正に活用できるプロンプトや、ChatGPT内臓の文字起こしツールもご紹介していますので、作業の効率化に役立ててください。

ChatGPTとは

ChatGPTは、OpenAIが開発した自然言語処理モデルの1つで、GPT(Generative Pre-trained Transformer)アーキテクチャに基づいてAIが文字や文章を理解し、適切な回答を生成してくれるAIツールです。このモデルは大量のテキストデータを事前に学習し、その学習結果を元に自然で流暢な文章を生成することができます。

ChatGPTは、ユーザーとの対話形式でコミュニケーションを行えるため、質問に対して人間と会話するような形で詳細な回答を生成してくれるのが特徴です。また、特定のドメインに特化せず、広範なトピックに関する情報をもたらす柔軟性も備えています。

OpenAIが開発した音声認識システム「Whisper」を活用すれば、文字入力だけでなく音声入力も可能です。議事録や記事作成のようなビジネスタスクにも利用され、ユーザーにとって使いやすく効果的なツールとなっています。

ChatGPTの活用例

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Top view of office table desk work concept with blank notebook, report, alarm clock on marble white background, concept of timing management and schedule planning.

ChatGPTは2022年11月の公開以降、さまざまなシーンで活用されています。その活用例をいくつかご紹介しましょう。

文章を要約する

ChatGPTは大量の文章データを学習しているため、与えられた文脈を理解し、要約を行うのに適しています。長い文章や複雑な文書を要約する際も、ChatGPTに入力するだけで、重要なポイントを抽出して簡潔な形でまとめることができます。

見出しやまとめを作成する際にも活用できますので、議事録を読みやすく整えるのにも役立ちます。手作業で文章の要約をするためには、内容をよく読みこんでひと通り理解しておく必要があるため、時間がかかります。ChatGPTを活用すれば、短時間で端的にまとめられた要約を作成できますので、業務の効率化につながるでしょう。

文章作成・校正

ChatGPTは与えられた文章を要約するだけでなく、ユーザーが指定したトピックに基づいて文章を生成する能力にも優れています。例えば「ChatGPTの使い方を説明してください」と入力すると、ChatGPTの使い方を解説する文章が生成されます。

また、生成された文章を校正する際にも利用できます。大量の文章データから学習した語彙や文法の知識を持っているため、文章の添削や、誤字脱字の校正なども可能となっています。細かい言い回しや表現方法については、最終的に人間が修正を加えるべきところも出てきますが、そのままでも十分に読める文章が作り出せます。

ソースコードの生成

ChatGPTはプログラミングの知識も学習しているため、プログラミング関連のタスクにも利用可能です。例えば、特定の機能を実現するソースコードやテストコードの生成、プログラムの構造に関するコメントの追加などができます。一般的に、プログラマーがコーディング作業をサポートするために利用されています。

新しいアイデアの案出し

ChatGPTは広範なトピックに対する知識を有しており、新しいアイデアを探求する際にも活用できます。例えば「新しいカフェメニューの販売促進プランを考えてください」と入力すれば、学習済みのデータを活用したマーケティングプランを提示してくれます。

短時間で多様なアイデアを提示できるため、ブレインストーミングや新しいプロジェクトの着想源としてChatGPTを活用すれば、業務効率化にもつながるでしょう。

文字起こしにおけるChatGPTの役割

ChatGPTには音声をテキストに変換する仕組みが無いため、文字起こしそのものを行うことはできません。ただし、先述の通り文章の要約や誤字脱字の修正などができますので、文字起こしした文章の校正や議事録作成に活用するという使い方ができます。

なお、文字起こしツールの中にはChatGPT内蔵のものもあります。こういったツールには内容の要約機能や、誤字脱字を自動的に修正してくれる機能などがあり、より効率的な議事録作成を可能にしてくれるものが多いようです。

ChatGPTだけで文字起こしを完結させることはできませんが、他のツールなどと組み合わせてChatGPTを活用すれば、より効率的に文字起こし作業を進めることができるでしょう。

ChatGPTを活用して文字起こしを効率化する方法

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ChatGPTを上手く活用するためには、目的に沿ったプロンプトの入力を行わなければなりません。では、文字起こしを効率化するためには、どのようなプロンプトを入力すればよいのでしょうか。ここでは、議事録作成を目的としたときに使えるプロンプトの例をご紹介します。

誤字脱字の修正

文字起こしした文章データの誤字脱字を修正したい場合は、該当の文章と合わせて次のようなプロンプトを入力するとよいでしょう。

  • この部分の文章に誤字脱字があれば修正してください。
  • 以下のテキストに間違いがあれば、適切に修正してください。
  • 誤字や脱字がある場合、正しい表現に修正してください。

内容を要約する

会議の内容を要約したい場合は、該当の文章と合わせて次のようなプロンプトを入力するとよいでしょう。

  • 次の段落を簡潔に要約してください。
  • 以下の文章を読んで、その内容を要約してください。
  • 次のセクションを要約し、主要なポイントを挙げてください。

決定事項をまとめる

会議の中で話し合われた決定事項をまとめたい場合は、該当の文章と合わせて次のようなプロンプトを入力するとよいでしょう。

  • 以下に示す議論の結論や決定事項を整理してください。
  • これまでの議論で得られた結論をまとめてください。
  • 会話の中で出た具体的な決定やアクションアイテムを列挙してください。

話し言葉を「ですます調」に変換する

話し言葉をそのまま文字起こしした文章データから、語尾を「ですます調」に変換したい場合は、該当の文章と合わせて次のようなプロンプトを入力するとよいでしょう。

  • 以下の文章を丁寧な言葉使いに変更してください。
  • この表現をよりフォーマルにするために、ですます調に変換してください。
  • 以下のセクションを、敬語を使用する形に修正してください。

新たなアイデアを出力する

会議の内容から発展させて、新たなアイデアの提案が欲しい場合は、会議の内容の要約や文字起こしした文章データと合わせて次のようなプロンプトを入力するとよいでしょう。

  • 次に述べるアイデアや提案を発展させてください。
  • 以下のコンセプトを元に、新たなアイデアや視点を加えてください。
  • これまでのディスカッションから得られたインスピレーションで、新しいアイデアを出力してください。

文字起こしにChatGPTを活用するメリット

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文字起こしや議事録作成の際にChatGPTを活用すると、次のようなメリットが得られます。

業務効率化につながる

ChatGPTを文字起こしや議事録作成に利用すると、これらの作業にかかる時間と手間を大幅に削減でき、業務効率化に繋がります。ChatGPTは迅速に大量のテキストデータを処理できるため、従業員はそれ以外の重要な業務に時間を費やすことができるでしょう。

情報を共有しやすくなる

ChatGPTを活用すると、文字起こしした文章データから短時間で要点をまとめることができるため、議事録を迅速に作成できるようになります。これにより、会議の要点が把握しやすくなり、次に起こすべきアクションも分かりやすくなります。

会議終了後、短時間で要点をまとめて共有することが可能になりますので、情報の共有がスムーズになる点も大きなメリットだと言えます。結果として、チームメンバーや会議の欠席者に対しても、情報が伝わりやすくなるでしょう。

文字起こしにChatGPTを活用するデメリット

文字起こしや議事録作成の際にChatGPTを使用する際には、下記のようなデメリットがある点に注意が必要です。

ChatGPTの機械学習に使われる

ChatGPTは、大量のデータから学習することで言語生成モデルを構築しています。ユーザーがChatGPTに入力した内容も機械学習の一部として取り込むことで、ChatGPTは幅広い文脈や表現の理解を獲得しています。そのため、入力する内容には細心の注意を払わなければなりません。

ChatGPTが学習に使用するデータは公にアクセス可能な情報が主であり、ユーザーが入力する内容も匿名性が保たれるようにされています。しかし、極めて機密性の高い情報や企業秘密などが入力された場合、それがChatGPTの学習データとして使われることにより、情報漏洩のリスクが生じる可能性があります。

実際に、企業の機密情報をChatGPTに入力したことで、情報が流出したという事例もありました。ChatGPTは便利なツールですが、入力する内容によっては思わぬトラブルのもとになることもありますので、情報セキュリティ面でのリスクを把握した上で活用しましょう。

完璧な返答が期待できるわけではない

ChatGPTは優れた言語生成モデルですが、時折誤った情報を生成することがあります。特に複雑な文脈や専門的なトピックにおいて、正確性が確保されない場合があります。ChatGPTが生成した情報を鵜呑みにするのではなく、最終的には人間が確認し、必要に応じて手動で修正や検証を行う必要があります。

また、ChatGPT無料版の「GPT-3.5」が学習しているのは、2021年までのデータです。それ以降の情報については回答内容に反映されません。有料版であるChatGPT Plusの「GPT-4」においては、2023年10月のバージョンアップデートで、2023年4月までのデータを学習したモデルになっています。いずれにしてもリアルタイムの最新情報が反映されているわけではありませんので、注意しましょう。

ChatGPT内蔵の文字起こしツール4選

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最後に、ChatGPT内蔵の文字起こしツールを4つご紹介します。文字起こし作業をより効率的に行いたい方は、参考にしてみてください。

Rimo Voice

「Rimo Voice」は、Rimo合同会社が提供するAI文字起こしツールです。日本語に特化した自然言語処理技術を持っており、句読点を含む自然な日本語での文字起こしが可能です。

Rimo Voiceに録音した音声ファイルや会議の録画データなどをアップロードすると、自動でテキスト化してくれます。マイク機能で録音しながら、リアルタイム文字起こしを行うことも可能です。1時間の音声データが約5分でテキスト化できるというスピード感も特徴の1つです。

<機能>

  • リアルタイム文字起こし
  • 音声/動画アップロードによる文字起こし
  • 話者識別機能
  • 聞き返したいところを簡単に引き出せるスライダー機能
  • 文字起こしデータのシェア・ダウンロード機能
  • 専門用語などの単語登録
  • ChatGPTを活用した自動編集機能

など

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

カルクワークス

「カルクワークス」は、株式会社MAKOTO Primeが提供する中小企業向けの生成AIツールです。14種類のAIアプリ群で構成されており、その中の1つに議事録作成支援ツールがあります。会議の内容をリアルタイムで議事録に変換する機能が特徴で、会議終了後すぐに要約された議事録が提供されるため、スピーディーに会議の内容を確認できます。

<機能>

  • リアルタイム型議事録
  • ファイル投入型議事録
  • 即時会議要約
  • 文書修正
  • TODO割り当て
  • 社内データ連携
  • 議事録保存
  • 業務機能への情報共有

など

対応OS:Windows、MacOS

YOMEL

「YOMEL(ヨメル)」は、アーニーMLG株式会社が提供するAI議事録作成ツールです。独自開発されたAIによる音声認識技術が使われており、会議の音声をワンクリックで自動的にテキスト化することができます。内容の要点を自動でリストアップする機能や、重要な発言をクリックしてブックマークする機能など、議事録作成の工数を減らす便利な機能が揃っています。

<機能>

  • 自動音声認識(全文書き起こし)
  • 自動話者識別
  • 単語登録
  • 議事録ブックマーク
  • 要点自動リストアップ
  • 会議ログのURL共有
  • 自動FAQ機能

など

対応OS:Windows、MacOS

スマート書記

「スマート書記」は、エピックベース株式会社が提供するAI議事録作成ツールです。高精度の音声認識とAIアシストによって、会議音声の録音から文字起こしはもちろん、自動で要約の作成や要点の抽出までできるサービスです。

録音・エディタ・文字起こし・メディアプレイヤーが1つの画面で完結するのも特徴の1つです。また、各種Web会議ツールと連携しなくても録音ができますので、手軽に使いやすいツールであると言えるでしょう。

<機能>

  • 録音・再生
  • 議事録エディタ
  • 自動要約や要点抽出のAIアシスト
  • フィラー除去
  • 発言の話者分離
  • データダウンロード
  • メール共有
  • フォルダ管理

など

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

まとめ

ChatGPTは単体での文字起こしはできませんが、他のツールと組み合わせることで、文字起こしや議事録作成を効率化することができます。文字起こしツールや議事録作成ツールの中には、ChatGPT内蔵のものもあります。そういったツールを使えば、より効率的に文字起こしや議事録作成が可能になるでしょう。

オルツ社が提供する「AI GIJIROKU」は、議事録作成向けのAI文字起こしツールです。ChatGPT内蔵ではありませんが、AIが99.8%の高精度で音声認識を行うのが特徴で、議事録のサマリーの作成を支援するAI要約機能や、業種別の専門用語に対応した音声認識機能もあります。文字起こしや議事録作成の作業を効率化したい方は、こちらも合わせて利用を検討してみてください。

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