議事録自動作成ツールは議事録の作成時間を削減し、業務効率化を実現するツールです。導入を検討していて「ツールの選び方がわからない。自社にあったツールを導入したい」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、議事録作成ツールの機能や選び方、おすすめのツールをご紹介します。導入の際の注意点も解説するので、ぜひ議事録作成の効率化に役立ててください。
目次
議事録作成は大きな負担
議事録作成は担当者にとって大きな負担です。キヤノンマーケティングジャパン株式会社がビジネスパーソン1,000名に対して行った調査では、「議事録/発言録の作成業務に負担を感じている」と回答した人は67.2%にのぼります。また70%以上の方が「議事録作成サポートツール・アプリを活用したい」と回答しました。
議事録は、会議の決定事項を周知したり責任の所在を明確にしたりするために必要なものです。しかし、作成するには以下のような工程が必要です。
- 会議中の発言の録音・メモ
- 発言の文字起こし
- 要点をまとめる
- 共有する
会議中のメモは集中力を要しますし、意見が多かった場合にはまとめにも時間がかかるでしょう。議事録作成を通常業務と並行して行うのは負担がかかり、残業の温床となることもあります。
議事録作成ツールにできること
議事録作成ツールには、主に以下の4つの機能があります。
- 会話の文字起こし
- 翻訳
- タスクの抽出
- Web会議での字幕表示
上記の機能をうまく活用すれば、議事録作成の負担が大幅に減り、業務効率化を実現できるはずです。それぞれの機能を詳しく見ていきましょう。
会話の文字起こし
1つ目は会話の文字起こしです。ツールを導入すれば、会議中にメモを取らなくても発言を一言一句記録できます。発言した人を識別してくれるツールもあり、「誰がどんな発言をしたのか」が一目瞭然です。
議事録をまとめる際の振り返りが楽になり、合意形成の証拠にもなります。
翻訳
2つ目は会話の翻訳です。議事録作成ツールには、自分や相手の発言をリアルタイムで翻訳できるものもあります。英語や中国語、フランス語など、ツールひとつでさまざまな国や地域の言語に対応が可能です。もちろん翻訳された発言は記録されるため、後ほど議事録を作成する際にも重宝します。
タスクの抽出
3つ目はタスクの抽出です。議事録ツールの中には発言内容から自動でタスクを抽出してくれる製品や、重要だと感じた発言をブックマークできるものがあります。
例えば「〇日までに資料を提出する」という発言があれば、タスクとして認識してくれたり、自分でブックマークしたりすることができます。
会議が長い場合、多くの発言の中から重要な部分を探し出すのは手間です。タスク抽出機能を活用すれば、スムーズに要点を押さえた議事録を作成できるでしょう。
Web会議での字幕表示
4つ目はWeb会議での字幕表示です。ZoomやGoogle MeetなどのWeb会議ツールと連携して発言内容を画面上に掲示してくれる製品もあります。
字幕で表示されるため、音声がよく聞こえない時にも聞き間違いが起こらず便利です。また、一部の製品では翻訳した状態で字幕を表示可能で、海外企業とのミーティングにも重宝します。
議事録自動作成ツール4つのメリット
議事録自動作成ツールを導入すると、議事録作成が楽になることに伴い、迅速な情報共有や会議の可視化なども実現できます。ここでは、ツールを導入することで得られる4つのメリットを詳しく解説します。
1:議事録作成の負担を軽減できる
1つ目のメリットは議事録作成の負担を軽減できることです。先ほどお伝えしたように半数以上のビジネスパーソンが議事録作成を負担だと感じています。ツールは録音と文字起こしを同時に行えるため、メモする手間を削減できます。
また、ツール上で編集も可能なので、わざわざドキュメントを立ち上げる手間もありません。議事録作成を効率化すれば、主要な業務により多くの時間を割けるようになります。
2:迅速な情報共有を実現できる
2つ目のメリットは議事録をすぐに共有できることです。作成の時間が大幅に短縮されるため、会議終了後の早い段階で議事録を共有できるようになります。共有をツール上で行えるものや、リンクを発行できるものもあり、手間がかからないように工夫されています。
3:外国語に対応できる
3つ目のメリットは外国語に対応できることです。ツール内の翻訳機能や字幕表示機能を活用すれば、リアルタイムで発言の翻訳ができます。
従来なら相手方の言語が話せる社員や通訳が必要でしたが、ツールを活用すれば誰もが言語の壁を感じずに商談やミーティングができるのです。今まで進出できなかった国や地域と商談したり、海外拠点の責任者とミーティングしたりする場面にも役立ちます。
4:会議の内容を可視化できる
4つ目のメリットは会議の内容を可視化できることです。議事録自動作成ツールは、発言が全て記録されるため、会議の振り返りも簡単にできます。
例えば、時間が長いのに結論が出ていない会議や、同じ内容を繰り返し議論している会議なども一目瞭然です。ツールを活用して振り返りを行えば無駄な時間が減り、会議の生産性も向上するでしょう。
議事録自動作成ツールとは
議事録自動作成ツールとは、会議の音声を録音し、自動で文字起こしや翻訳を行うツールです。編集や共有、タスクの抽出などの議事録作成に特化した機能も備えています。ツールを導入することで議事録作成の負担を大幅に軽減し、業務効率化を実現できるでしょう。
議事録自動作成ツールの3つのメリット
議事録自動化ツールには、業務効率化や会議の内容の可視化などのメリットがあります。それぞれ詳しく解説していきます。
1:議事録作成を効率化できる
メリットの1つ目は、議事録作成を効率化できる点です。ツールは録音と文字起こしを同時に行えるため、メモする手間を削減できます。また、ツール上で編集も可能なので、わざわざドキュメントを立ち上げる手間もありません。議事録の作成を効率化すれば、主要な業務により多くの時間を割けるようになります。
2:議事録をすぐに共有できる
メリットの2つ目は、議事録をすぐに共有できる点です。作成の時間が大幅に短縮されるため、会議終了後の早い段階で議事録を共有できるようになります。共有をツール上で行えるものや、リンクを発行できるものもあり、手間がかからないように工夫されています。
3:会議の内容を可視化できる
メリットの3つ目は、会議の内容を可視化できる点です。議事録自動作成ツールは、発言が全て記録されるため、会議の振り返りも簡単にできます。
例えば、時間が長いのに結論が出ていない会議や、同じ内容を繰り返し議論している会議なども一目瞭然です。ツールを活用して振り返りを行えば、無駄な時間が減ります。会議の生産性も向上するでしょう。
議事録作成は無料ツールでも可能?
議事録の自動作成は無料のツールでも可能ですが、精度や機能の点からおすすめできません。GoogleドキュメントやWordの音声認識では、会話の文字起こしが可能です。しかし、話者の識別や句読点の認識ができないツールもあります。
また有料ツールでは、議事録に特化したWeb会議との連携や、重要な部分への印づけなどの機能が充実しています。本格的に導入するなら、有料のツールを検討するといいでしょう。
議事録自動作成ツールを選ぶ際のポイント
議事録作成ツールはさまざまなメーカーから出ており、特徴も異なります。ここでは自社にあったツールを選ぶポイントを解説します。それぞれ詳しくみていきましょう。
文字起こしの精度
1つ目のポイントは、文字起こしの精度です。精度が低いツールは修正に時間がかかり、業務の負担となってしまいます。業種別の専門用語の認識が可能なツールや、辞書登録機能が充実しているツールもあるので、自社の目的にあった機能を検討してみてください。
多言語への対応
2つ目は多言語への対応です。議事録自動作成ツールでは、リアルタイムの翻訳が可能です。翻訳できる言語の種類はツールによって異なるため、どの言語が必要なのか事前に確認することをおすすめします。
Web会議ツールとの連携
3つ目はWeb会議ツールとの連携です。最近はオンライン会議も増えており、議事録自動作成ツールもオンライン会議に対応するようになっています。連携できるWeb会議ツールはメーカーによって異なるので、よく利用するツールが連携可能かチェックしておきましょう。
セキュリティ
4つ目はセキュリティです。会議の内容によっては社内の機密情報を扱うこともあるでしょう。情報漏洩には十分注意しなくてはなりません。ツールの案内をよく読み、セキュリティ対策に関する記載があるか確認しましょう。
導入コスト
5つ目のポイントは導入コストです。コストは機能や利用人数、時間などによって変わります。事前見積もりが必要な場合もあるので、具体的な利用目的や用途を検討するといいでしょう。
また、無料トライアルの有無も大切です。お試しできると利用をイメージしやすくなります。比較検討のためにも、トライアル期間の有無を確認しましょう。
議事録自動作成ツールのおすすめ7選
おすすめの議事録自動作成ツールの情報を表にまとめました。
特徴 | 無料トライアルの有無 | 費用 | |
AIGIJIROKU | ・業種別音声認識 ・重要発言のブックマーク機能 ・35ヶ国語の翻訳 | ◯ | パーソナル:月額1,500円 チーム:月額29,800円 ビジネス:月額200,000円 |
スマート書記 | ・まとめ型の議事録作成が可能 ・複数人で同時にエディタを編集できる | ◯ | 月額30,000円〜(要見積もり) |
ZMEETING | ・話者の感情を認識 ・5ヶ国語の翻訳 | 要問い合わせ | 年額39,336円(税込)〜 |
COTOHA Meeting Assist | ・タスクの自動ラベル付け機能 ・10ヶ国語の翻訳 | △ 初回申込に限り、初月無料 | 月額55,000円(税込)〜 |
toruno | ・オンライン会議に特化 ・画面キャプチャを自動で保存 | ◯ | 月20時間:月額6,000円 月100時間:月額28,500円 月500時間:月額135,000円 |
Googleドキュメント | ・無料で利用可能 | 〇 | 無料で利用可能 |
Microsoft Teams | ・トランスクリプション機能が該当 ・Teamsライセンスがあれば無料 | 〇 | 月額430円~ |
それぞれのサービスの特徴を、詳しく解説していきます。
1:AI GIJIROKU
AI GIJIROKUは、AIが99.8%の高精度で音声認識を行う自動文字起こしアプリです。ビジネスシーンにおける議事録作成に特化したアプリで、Zoomと連携してリアルタイム字幕表示を行ったり、会議終わりにすぐ議事録を作成することができます。Microsoft TeamsやSlackなどのビジネスツールと連携して、文字起こしデータを簡単に共有できるのも特徴です。
有料プランを1週間試せる「無料トライアル(要問合せ)」もありますので、気になる方は問い合わせてみてください。
https://new-lp.gijiroku.ai/app
2:スマート書記
スマート書記は発言を文字起こしするだけでなく、まとめ型の議事録作成が可能です。議事録作成に特化したエディタを搭載しており、会議中も複数人で編集できます。
文字起こしの修正はもちろん、発言をワンクリックでエディタへ追加できるため、議事録の作成もスムーズです。議事録の録音から簡単な要点のまとめまで、ツール内で一貫して行いたいという方におすすめのツールといえるでしょう。
3:ZMEETING
ZMEETINGは、話者の感情を認識する機能が特徴的です。会議の音声を感情認識エンジンに通すことで、会議の雰囲気を認識して顔アイコンで表示します。特に会議や商談の内容を振り返りたい場合、役に立つでしょう。
また、ツールへの不正なアクセスをないように、参加を承認制にするなどのセキュリティ機能も充実しています。利用の際にはイヤホンマイクの利用が推奨されているので、併せて用意しましょう。
4:COTOHA Meeting Assist
COTOHA Meeting Assistは会議の文字起こしだけでなく、発言内容に応じてAIが「タスク」や「重要」などを自動でラベル付けしてくれます。資料の提出や商談の予定など、タスクの抜け漏れを防ぐことが可能です。利用の際は話者の識別をログインIDごとに行うので、発言者ごとにマイクを用意しましょう。
5:toruno
torunoはWeb会議に特化した議事録作成ツールです。会議の音声や文字起こしだけでなく、画面キャプチャも自動で保存します。画面共有された資料も丸ごと保存・共有できるため、別途資料を共有する手間も省けます。
ただし、torunoはWindows以外のOSでは利用できません。Windowsを利用していて、オンライン会議がメインの場合は、検討してみるといいでしょう。
6:Googleドキュメント
GoogleドキュメントはGoogleが無料で提供しているドキュメント作成ツールです。音声入力機能があるので、リアルタイムで会議の内容を記録しておけます。
ただ無料であるため精度はそこまで高くなく、一部表現が間違ってしまうこともあります。発言者をわけることもできないので、より精度の高さを求めるなら有料ツールを選ぶといいでしょう。
7:Microsoft Teams
Microsoft Teamsはチャットでのやりとりや会議が可能なグループウェアです。会議の際はトランスクリプト機能を使えば、リアルタイムで話している内容を記録できます。話者やタイムスタンプも残るので、振り返りの際にも便利といえるでしょう。
議事録自動作成ツール活用のコツ
自動で文字起こしや翻訳ができて便利な議事録自動作成ツールですが、効率的に活用するにはいくつかの注意点があります。ひとつずつ詳しく解説します。
録音時の雑音対策をする
1つ目の注意点は録音時の雑音対策です。雑音が入ってしまうと、正確に音声を認識できません。文字起こしの精度が下がったり、話者の認識ができなかったりする可能性があります。
空調の音や外部の雑音などができるだけ入らないように配慮しましょう。また、ツールによっては発言者ごとにマイクを用意する必要もあります。正確に音声認識できるよう、事前に確認することが大切です。
最終的な確認・修正は必ず人の目で行う
2つ目の注意点は確認・修正を人の目で行うという点です。AIの文字起こし精度は高くなってきていますが、まだ完璧ではありません。議事録を共有する前に、全体の内容をひととおり確認するよう心がけましょう。
AIの学習機能や辞書登録を活用する
3つ目の注意点は学習機能や辞書登録を活用することです。AIは学習し、使うほどに精度が向上していきます。最初はうまく認識できなかった部分も、データを蓄積すると認識できるようになるのです。
認識できなかった部分はこまめに辞書登録をして、学習データを与えるようにするとツールを有効に活用できるでしょう。
まとめ
議事録自動作成ツールを取り入れると、議事録作成の負担が大幅に減り、業務効率化を実現できます。さらにタスクの抽出や会議の振り返りなどを活用すれば、業務の改善や実行力の強化にも役立つでしょう。
今回ご紹介したツールは、すでに多くの企業が実際に活用しているツールです。ぜひ、自社のニーズにあった議事録自動作成ツールを選定し、実際に導入してみることをおすすめします。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。