生産性向上の実現のために、あらゆるツールが開発・運用されています。しかし「ツールの種類が多すぎて選べない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は生産性向上ツールの選び方を解説し、無料・有料のおすすめツールを10個ご紹介します。本記事を参考に、自社の課題にあったツールを選定して活用してみましょう。
目次
生産性向上とは
生産性向上とは、少ないインプットでアウトプットを維持したり、より大きくしたりする取り組みのことです。人や資金、時間などの資源を削減しながら成果を伸ばすことは、企業の競争力強化や労働環境の改善に必要な対策といえるでしょう。
生産性向上のためにツールを使うメリット
生産性向上のためにはツールの活用が欠かせません。人の手ではできることに限界があり、効率化できる部分をツールに任せることが必要だからです。ツールを使えば、余った時間をもっとクリエイティブな仕事に使えるでしょう。まずはツールを使うメリットを3つに分けて紹介します。
長期的に見て費用対効果が高い
ツールを使う1つ目のメリットは、長期的に見て費用対効果が高いことです。導入した直後はイニシャルコストがかかるので、支出だけが増えたように思うかもしれません。
しかし、継続して利用すると業務にかけていた時間の内訳が変わっていきます。特にルーティーンワークなど、ツールに代用できるものは人が行う必要はありません。その分の時間を他の仕事に回せば、さらに生産性が高くなって最終的に売り上げも上がるはずです。
属人的な業務を簡易化できる
ツールを使う2つ目のメリットは、属人的な業務を簡易化できることです。人に依存している業務があると、メンバーが突然のトラブルでいなくなったときに仕事が滞ってしまう恐れがあります。
しかしツールを使って誰でも業務をできる仕組みを整えれば、特定のメンバーがいなくなっても業務を回し続けることが可能です。
PDCAサイクルを回しやすくなる
ツールを使う3つ目のメリットは、PDCAサイクルを回しやすくなることです。生産性向上ツールには、業務にかけた時間や成果を分析する機能があります。
そうしたレポートを見れば、既存の働き方の問題点がわかって改善につなげやすくなるでしょう。例えば特定の業務に必要以上の時間がかかっている場合は、ツールを使って自動化するといった解決策が考えられます。
生産性向上ツールを選ぶ際の3つのポイント
自社の目的にあった生産性向上ツールを選ぶためには、3つのポイントが重要です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1:自社の課題にマッチしたツールか
1つ目のポイントは、自社の課題にマッチしたツールかどうかです。必要な機能が不足していたり、逆にオーバースペックになっていたりするとツールを使いこなせません。ツール検討の際には、自社の課題を明確にしたうえで比較検討しましょう。
2:社員が使いやすい設計か
2つ目のポイントは、社員が使いやすい設計かどうかです。ツール自体が使いづらいと、業務に時間がかかってしまったり、ミスが発生したりする恐れがあります。ツールを定着させるためには使いやすい設計か吟味することが重要です。また、マニュアルやサポートが充実していれば安心して活用できます。
3:スモールスタートが可能か
3つ目のポイントは、スモールスタートが可能かどうかです。ツールの導入時には、月額費用だけでなく初期費用などまとまったコストがかかります。万が一ツールが合わなかった場合は、大きな損失となってしまうでしょう。
ミスマッチを防ぐためには、説明会に参加したり無料のトライアル期間を利用したりしましょう。また、複数のプランを用意しているツールなら、少額のプランから始めると安心です。
無料で使えるおすすめの生産性向上ツール7選
費用のかかるツールの導入は、慎重な検討が必要です。そのため、すぐに導入するのは難しいでしょう。ここでは、無料から気軽に使える生産性向上ツールをご紹介します。ぜひ利用してみてください。
1:Chatwork
Chatworkは純国産のビジネスチャットツールです。ビジネスチャットの中でも操作が簡単で、ITツールに慣れていなくても比較的すぐに適応できます。ツールの導入に抵抗がある方でも気軽に試せるでしょう。
Chatworkには、タスク管理の機能が搭載されています。チャット上で共有された課題や使用の提出期限などを記録しておけば、タスクの抜け漏れの防止に役立ちます。別途タスク管理ツールを利用しなくても良い点は、独自のメリットといえるでしょう。
2:Slack
Slackは、スレッド機能が便利なビジネスチャットツールです。特定のコメントに対して返信を紐付けられるので、後からコメントを見直す際にも整理されて読みやすくなります。特にチャットの参加人数が多い場合に役立つでしょう。
また、Slackにはリマインダー機能があります。重要な連絡メッセージを再度通知するので進捗管理に便利です。
3:Zoom
Zoomはオンライン会議ツールとして広く普及しています。テレワークの普及と同時に利用を開始した方も多いのではないでしょうか。
Zoomは大人数の利用でも通信が安定しており、画面共有や録画など機能が充実している点がメリットです。個人間のやりとりからチーム内での会議、大人数のウェビナーまで幅広く活用できるでしょう。
4:Evernote
Evernoteはオンラインでノートやタスク、スケジュールの編集・共有ができるツールです。パソコンだけでなくスマートフォンでも利用でき、Googleドキュメントなどアプリとの連携も可能です。
また、テキスト以外にも動画や文書、画像などの貼り付けが可能です。そのため、複数の資料を共有する際にもひとつのツールでまとめられます。資料共有や共同編集が必要な時にぜひ利用してみてください。
5:Googleドライブ
Googleドライブは、ファイルの共有に便利なツールです。膨大な文書や資料もファイルを利用して整理できるので、ドキュメントやスプレッドシートなどと併せて利用するといいでしょう。
また、強固なセキュリティ対策もポイントです。アクセスの暗号化やウイルスが見つかった場合の削除機能など、安全性が担保されているので安心して利用できます。
6:Jooto
Jootoはタスクやプロジェクトを管理するのに特化したツールです。シンプルなデザイン性と使いやすさが特徴で、現在約1,900社の企業に導入されています。操作はドラッグ&ドロップで感覚的に利用できるので、すぐに使い始めることが可能です。メンバーの仕事の進捗管理や業務の納期遅れを防ぐのに役立つツールと言えるでしょう。
7:Webex
Webexはクラウド型会議、オンラインミーティングの際に活用できるツールです。個別のテレビ電話はもちろん、アプリがあればどこからでも会議に参加できる点が特徴です。チャット機能や他のメンバーをアサインする機能もあるので、日常的なコミュニケーションツールとしても役立つサービスと言えます。
有料のおすすめ生産性向上ツール10選
有料ツールは議事録作成ツールやマニュアル管理、アンケート作成など、一から行うには手間がかかる作業を楽に行える機能が充実しています。それぞれのツールを詳しく見ていきましょう。
1:AIGIJIROKU
AIGIJIROKUは、議事録作成の自動化で社員の負担を軽減するツールです。会議の文字起こしや外国語の翻訳、重要なタスクのブックマークなど議事録作成を効率化する機能が充実しています。
文字起こしから編集、共有までを1つのツールで行えるので、議事録の作成時間を大幅に削減できるでしょう。また月額1,500円からと有料ツールの中でも、導入コストが比較的低い点もメリットです。
2:Qasee
Qaseeは業務の可視化システムです。インストールするとAIが業務の問題点や課題を抽出、分析して、解決策を提案します。
通常、業務の分析には膨大な時間と労力がかかります。しかし、Qaseeを利用することで分析の時間を削減でき、スピーディーに業務改善に取り組めるでしょう。
3:Teachme Biz
Teachme Bizは、マニュアルの作成・共有ツールです。動画を利用したマニュアルを簡単に制作でき、共有や活用状況の分析ができます。
利用すれば、一から文書で制作していたマニュアル作成の手間を削減できます。新人の育成や業務の引き継ぎの際にも、大幅に時間を短縮できるでしょう。業務の標準化にぜひ利用してみてください。
4:Visual
Visualは、アンケートを通して定着率の向上を目指せるツールです。社員の離職は生産性向上において痛手となります。とはいえ、全ての従業員からのヒアリングは膨大な時間がかかるのも事実です。
Visualを利用すれば、アンケートの送信や回答の分析が簡単にできます。また、離職確率の高い社員をアラートで通知してくれるので、うまく活用すれば離職を未然に防げるでしょう。
5:サイボウズoffice
サイボウズofficeは、スケジュールの共有、メール、掲示板など多彩な機能を搭載したグループウェアです。機能が充実しているので「たくさんのツールを入れるのは面倒」という場合におすすめです。
利用はパソコンだけでなくスマートフォンからも可能なので、リモートワークにも適しています。情報の一元化に役立つツールといえるでしょう。
6:wikipy
wikipyはウェブ上でマニュアルやFAQを作成できるツールです。デザインのテンプレートがあり、初心者でも見やすいマニュアルを作成できます。またHTMLにも対応しているので、Webサイトのようなマニュアルを作ることも可能です。
料金は月額3,000円からとリーズナブルなので、まずは利用してみて使用感を確かめてみるのもいいでしょう。
7:Backlog
Backlogはチームでタスクやプロジェクトを共有・管理するのに適したツールです。誰が何のタスクを処理しているのか現在進行形でわかり「未対応」「処理中」「完了」といった進捗もひと目でわかります。
もっとも人気のプレミアムプランは月あたり27,000円で、少人数から中規模のチーム利用向けです。人数や機能に応じて複数のプランがあるので、状況に合わせて一番適するものを見つけてみてください
8:Stock
Stockはシンプルな仕様で「情報をストックできる」を強みにしているツールです。チャットのように情報が流れることなく、投稿された情報が探しやすい見た目になっています。
またChatworkやSlackといったツールとも連携できるので、外部の情報を探したいときにもぴったりです。
9:Trello
Trelloはタスク管理に特化したツールです。ボードやカードといった視覚的にわかりやすい見た目で、ツール初心者の方でも使いやすいことが特徴と言えます。
個人のタスクだけでなく、ミーティングの予定やチームプロジェクトの進捗も一括で管理できるため、アプリを使って一元管理したい方にもおすすめです。
10:freee
freeeは会計業務に特化したツールで、個人から法人まで幅広い層に人気があります。今まで税理士の方に任せていた業務をツールを使って自動化したり、経理の内訳を分析して経営に活かしたり、といった使い方も可能です。
20名以上の法人の場合、料金は月払いで39,800円~となっています。会計や経理業務を自動化し、今後の経営方針改善に活かしたい方には特におすすめです。
生産性向上ツールを導入する際の注意点
生産性向上ツールを導入する際にはいくつかの注意点があります。以下の注意点を意識して、ツールを有効活用してください。
現状の工数を把握する
1つ目の注意点は、現状の工数を把握することです。ツール導入の際には、今の仕事にどれくらいの時間がかかり、ツールの活用でどれくらいの効率化ができるのか計測する必要があります。工数を把握すればツール導入前後の効果検証がしやすくなり、改善点も見えやすくなるのです。
ゴールを設定する
2つ目の注意点は、ゴールを設定することです。「ツールを導入して残業時間を◯時間削減する」など、目標設定を明確にすることで、導入の費用対効果が見えやすくなります。場合によってはツールの利用を打ち切るか判断する際にも役立つでしょう。
定期的な効果測定をする
3つ目の注意点は、定期的な効果測定をすることです。ツールを導入して満足してしまっては意味がありません。1か月、3か月ごとなどの期間を決めて、導入前後の効果を検証しましょう。
ツールの導入効果が見られないのであれば、より使用を促進するか、使い方が自社の目的に合っていないのかもしれません。PDCAを回して、ツールのメリットを最大限受けられるよう工夫してみてください。
まとめ
生産性向上を実現するツールは多種多様です。今回ご紹介した選び方のポイントやおすすめのツールを参考に、自社に必要な生産性向上ツールを比較検討してみましょう。まずは無料トライアルなどを利用して、積極的にツールを活用してみてください。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。