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営業関連 記事更新日: 2023/02/21

インサイドセールスで設定したいKPI項目とは?成約率を上げるために気をつけたいポイントを紹介

インサイドセールス

インサイドセールスの導入を決めたはいいが、KPIの設定方法がわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?  インサイドセールスの場合、通常の営業同様にKPIの設定は必須ですが設定項目や設定の仕方は少し異なります。

本記事ではインサイドセールスについてのおさらいをしつつ、インサイドセールスでKPIを設定する際に気をつけたいポイントなどを紹介します。

インサイドセールスについておさらい

インサイドセールスとは、見込み顧客に対しアプローチを行う営業手法のことを指します。電話やWeb会議アプリ、メールなど非対面で行うため、顧客への提案やヒアリングを効率よく行えます。顧客との十分な関係を築き、課題や疑問を解決するなど、受注への確度を高めておき、フィールドセールスに引き継ぐのがインサイドセールスの主な仕事です。

なぜインサイドセールスが求められているのか

営業職といえば顧客探しから提案、折衝、受注まで個人ですべての工程を担当するのが日本では一般的でした。アメリカでは90年代から存在しているインサイドセールスですが、日本では世間に認知されはじめたのは2005年前後といわれています。日本では「働き方改革」の影響や新型コロナウイルス感染症の影響により、普及しはじめました。人材不足の影響や顧客ニーズの変化、日本でも雇用の流動化が進んでいることも、インサイドセールス導入が進んでいる背景といえるでしょう。

インサイドセールスの種類とは?

インサイドセールスでKPIを設定する場合、インサイドセールスの種類によってKPI項目を変えることも大切です。インサイドセールスは「SDR(反響型)」と「BDR(新規開拓型)」に分類されます。

SDRとは

SDRとは「Sales Development Representative」の略。顧客からの問い合わせに対しアプローチを行う、受動的なインサイドセールスを指します。こちらから営業をかけるBDRと違い、顧客側が興味を持っており受注につながりやすいのが特徴です。SDR部門にKPIを設定する場合は、アクション数や商談数よりも、見込みに対してどれだけ確度の高いアポイントを設定できたか、などに注視すると良いでしょう。SDRでは中小企業をターゲットとする場合が多いので、売上がBDRより上がりにくい点は注意が必要です。

BDRとは

BDRとは「Business Development Representative」の略です。新規顧客開拓のため能動的にアプローチをかけることを指します。SDRと違い、自社にとって取引をしたい顧客を選択できるため、取引金額の大きい企業など優先的に取引をしたい企業を選んでアプローチをかけられます。先方が興味をもってアプローチをかけてくるSDRと違い、関係値も興味もゼロの状態からスタートするため、BDRではより戦略性をもって営業活動にあたる必要があります。BDR部門でKPIを設定する場合は、架電数やメール送信数など受注や商談のために行った行動の数をKPIに設定すると良いでしょう。

インサイドセールスの役割

インサイドセールスの役割とは、マーケティングとフィールドセールスの中間といえるでしょう。マーケティングが見込みや新規顧客の創出を行い、インサイドセールスが顧客との商談を重ね、フィールドセールスが受注へ運ぶのが一般的な流れです。組織によってはマーケティングやフィールドセールスの領域を併せ持つこともありますが、基本的にはインサイドセールスの領分を守り、分業化を進めることで効果が見込めるはずです。

インサイドセールスでのKPI設定は必要?

訪問営業やテレアポ、数多くの営業職でもKPIを設定しているように、インサイドセールスにおいてもKPI設定は必須です。フィールドセールスと違い、受注や売上など分かりやすい成果が目に見えないからこそ、明確な目標や成果が必要です。

インサイドセールスで設定したいKPI項目

インサイドセールスでは、最終的な受注はフィールドセールスが巻き取ることが多いため、売上や受注数をKPIに設定することは控えたほうが良いでしょう。フィールドセールスへのプレッシャーになるほか、インサイドセールスチームとフィールドセールスチームで軋轢が生じてしまう可能性も考えられます。インサイドセールスとしての業務を正確に遂行するためには、インサイドセールスに適したKPI項目を設定しましょう。

活動数

インサイドセールスでまず設定したい項目が活動数です。決済権をもった人間へのコンタクトやアポイント、確度の高い案件を創出するための土台といえます。架電やメールなど、活動した項目ごとに数値を設定するのも良いでしょう。

インバウンドに対応するSDR部門では活動数のKPI設定は意味合いが薄いですが、BDR部門では必須のKPI項目です。

コンタクト数

決済者や担当者など、受注へつながる顧客との商談数がコンタクト数です。SDRとBDRどちらでも設定した方が良いKPI項目といえます。SDRの場合は活動数ではなくコンタクト数を土台とし、アポイント数や有効商談数を設定すると良いでしょう。

アポイント件数

コンタクトが取れた顧客やアプローチを続けた顧客から、実際に案件としてフィールドセールスに引き継ぎが可能になった件数をカウントします。コンタクト数と同じくSDRとBDRどちらでも設定は必須で、インサイドセールスで最も重要な項目といえるでしょう。具体的な数字ではなく、土台となる活動数やコンタクト数から割合でKPIを設定しているケースも見受けられます。

有効商談数

フィールドセールスに引き継いだアポイントのうち、商談につながったもの、受注見込みになったものを有効商談数としてカウントします。最終的にはフィールドセールスの商談に左右されるため、アポイント数ほどインサイドセールスの成果としてはカウントしづらい項目です。しかし、フィールドセールスに引き継ぐ前段階で的確な提案・ヒアリング・課題解消をインサイドセールス側で行っていれば、自ずと有効商談数も上がるため、こちらも重要なKPI項目といえるでしょう。

インサイドセールスでのKPI設定方法

インサイドセールスでの代表的なKPI項目を4つ紹介しましたが、扱う商材や事業内容、組織の規模などによってKPI設定は慎重に行いましょう。目的や定義、場合によっては見直しも必要です。自社に合ったKPIを設定することでインサイドセールス導入の効果を高めましょう。

目的は明確に

インサイドセールスでKPIを設定する場合は目的を明確にする必要があります。

・インサイドセールスにどういった働きを期待するのか

・インサイドセールスを導入することでどういった変化をもたらすのか

・インサイドセールスで達成したい目標

以上3点とKGI(Key Goal Indicator)、KSF(Key Success Factor)を意識しKPI項目と目標を設定しましょう。

KGIとは

KGI(Key Goal Indicator)とは「重要目標達成指標」を指し、組織の目指すビジネスの最終目標を測るための指標です。KGIを最終目的とし、達成のためにKPIやKSFを設定していく、という手法が一般的です。

KSFとは

KSF(Key Success Factor)は「重要成功要因」。KPIと同じく、KGIに至るまでに必要な項目です。KPIがプロセスの目標値であるなら、KSFはその要因を指す言葉です。KGIで最終的な指標と目標値を決め、KSFで目標を達成するために必要な要因を設定し、KPIで具体的な業績評価の指標を立てます。KSFはKPIと混同しやすい概念のため、注意しましょう。

KPI定義は詳細に

KPIを設定する場合は定義を詳細に設定しましょう。例えば。「アポイント数」をKPI項目に設定した場合、詳細を決めないと成約につながらないような薄いアポイントが増えてしまう可能性も考えられます。「アポイント数」がKPI項目の場合は「決済者とのアポイント数」を設定するなど、一歩踏み込んだKPI定義を設定することで目標達成のために適切なKPIを設定できるでしょう。

細かな見直しを忘れずに

KPI項目を設定し、実際にインサイドセールスを開始した後も、達成状況やKPI項目によりどういった効果が出ているのかは都度振り返り、細かく見直すことが必要です。しかし、いきなりKPI項目を大幅に変更してしまえば、現場の混乱を招いてしまいます。そのためにメインKPIはできるだけ変えず、KPI定義の条件緩和や定義の変更など、少しずつ軌道修正を行うと良いでしょう。

KPIを設定する上での注意点

KPIは設定すれば業績が上がる、という簡単なものではありません。チームのモチベーションを保つため、成果を上げるために気をつけたい注意点を紹介します。

目標数値は無理のない範囲で

KPI数値を設定する場合、目標数値は無理のない範囲で設定しましょう。もちろん目標達成のためには、簡単に達成できてしまう数値では意味がありません。かといって、達成不可能に思えてしまう数値では、営業パーソンのモチベーションが下がってしまい、「どうせ無理だから諦めよう」「従う意味が無い」と考えてしまう可能性もありえます。営業パーソンの離職や目標の未達など、ネガティブな影響も考えられるため、KPI数値設定は正しく無理のない範囲での設定を心掛けましょう。

短期の目標も設定する

KPIを設定する場合は、週次や日次など短期での目標も設定しましょう。年間や月次など長期でのKPIを設定しつつ、年間目標や月次の目標を達成するための短期目標を細かく立てることで、大目標達成のための道のりがイメージしやすくなります。

チーム、個人でKPIを分ける

KPI数値はチームや個人で数値を変えることも大切です。ベテランや業績の良い営業パーソンには多めに、新人など業務に不慣れなメンバーは少なめにするなど、個人の状況を鑑みて、組織やチーム内での数値を割り振ることも必要になるでしょう。

成約率を上げるために意識したいポイント

インサイドセールスで成約率を上げるためには、適切なKPIの設定と運用も大切ですが、顧客情報の適切な管理や事案の共有など、フィールドセールスへの引き継ぎやチーム内での情報共有も大切です。インサイドセールス導入での成約率を上げるために意識したいポイントを紹介します。

顧客管理と事案の共有

インサイドセールスでは顧客の管理と、チーム内での事案の共有は必須です。どういった提案を重ね、顧客からどのような質問があり、どう解消したのか。フィールドセールスにただアポイント日時を共有するだけでは、成約に至るのは難しいでしょう。アポイントを獲得するまで積み上げたアプローチをフィールドセールスに余すことなく共有することで、フィールドセールスの顧客に対する理解度も深まります。

また、インサイドセールス内で成功事例や失敗事例を共有することも大切です。通話やWeb会議は録画・録音が容易なため、正確に記録し共有しましょう。

トークスクリプトは都度ブラッシュアップを

インサイドセールスではテレアポなどと同様にトークスクリプトの作成は必須です。インサイドセールスでの成約率を上げるためには、実際のトーク内容や上手くいった成功事例などを参考に都度ブラッシュアップしましょう。

商談内容の振り返りも重要

インサイドセールスでは商談内容の振り返りも大切です。決済者との通話やWeb会議ツールでの商談は細かく記録しましょう。録画や録音も手軽ですが、全て再生するには時間がかかってしまうのが難点です。

まとめ

インサイドセールスでは、通常の営業活動と同じようにKPIの設定が大切です。インサイドセールスを導入する理由を今一度考え、目的を明確にし無理のない範囲でKPI項目を設定しましょう。設定後も安心せずに常に成果を振り返りましょう。

電話やWeb会議ツールでの商談がメインのインサイドセールス

では、トークスクリプトの作成や内容の共有、振り返りが重要です。非対面のため録画や録音は行いやすいですが、録画・録音したままのデータを再生するだけで、再生に時間がかかってしまい非効率です。記録したデータを共有するためには自動書き起こしツールの利用がおすすめです。

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