商談で話が進まず、なかなか成約に結びつかないことに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。対面の商談だけではなく、最近ではオンラインの商談も増えており、相手との距離感をつかむのに苦労している方が多い印象です。
そこで本記事では、営業マンの方に向けて“商談時のコツ”をご紹介いたします。商談の流れ・資料作成・話し方・オンライン商談のコツについて、それぞれ解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
商談時に使えるコツ〜商談の流れ〜
まずは商談の流れで意識しておきたいコツについて、ご紹介いたします。
事前準備とリサーチを徹底的に行う
商談が始まる前までに、相手の基本情報を確認しておきましょう。相手が法人の場合であれば、ホームページから会社概要やIR情報などを参考にします。とくに事業内容や組織図から相手企業の抱える課題を推測できれば、会話の糸口を見つけられます。また、別の担当者がアポイントや事前商談などを行っている場合には、その情報もインプットしておくと話に齟齬が生じないでしょう。
自己紹介やアイスブレイクで場の空気を温める
商談が始まったら、いきなりサービスを提案するのではなく、アイスブレイクで場の空気を温めることから始めましょう。対面であれば名刺交換を、オンラインであれば口頭で自己紹介をします。第一印象は商談結果を左右するため、笑顔でハキハキとした挨拶を心がけるのがポイントです。
また、アイスブレイクの内容は“相手との距離感”が重要になります。いきなりプライベートな話に足を踏み込むのは時期尚早なため、まずは下記のような話題を振るのがおすすめです。
・オフィスの外観や周辺環境の話
➝例:「オフィス、とても綺麗ですね」
・相手企業の最新動向の話
➝例:「先日リリースしたサービス、見ましたよ」
・相手企業の印象の話
➝例:「御社といえば◯◯が有名ですよね。以前から存じ上げておりました」
アイスブレイクを実施する目的は「相手の緊張感を取りほぐして、商談時の会話を弾ませる」ことです。そのため、できるだけ相手を褒めるようなポジティブな話題を心がけましょう。また、アイスブレイクで話が盛り上がった場合でも、あまり長引かせてはいけません。目安としては5分から、長くても10分程度が理想的です。相手の表情が笑顔になったタイミングで本題に移るようにしましょう。
ヒアリングから課題を特定する
商談が始まったら、いきなりサービスを提案するのではなく、まずはヒアリングをして相手が抱える課題を特定します。最初からサービスを提案してしまうと「何が何でも売りたい」という押し売りの印象を与えてしまうため注意が必要です。また、そもそも相手の課題に基づいてサービスを提案しないと、成約に至らない可能性が考えられます。
ヒアリングをする際には、下記のポイントを意識してみてください。
・話を遮らずに、相手の話を最後まで聞く
・相手が答えにくいようなオープンクエスチョンは繰り返さない
・予算・決裁者・必要性・購入時期などの情報を聞く
・相手が話す内容から、潜在的な課題を深堀りする
事前準備の段階でヒアリング事項を検討しておけば、商談当日に慌てずに済むでしょう。また、購入意欲の高そうなお客様には、商談前にヒアリング事項を共有しておくと、より深い話を引き出せます。聞き漏れを防ぐためには、メモをとる、もしくは「AI GIJIROKU」のようなITツールを活用して、自動で議事録を作成するのがおすすめです。
サービス内容を提案する
ヒアリングをしたうえで、相手に購入意欲があると判断できた場合にはサービスを提案します。提案をする際には下記のポイントを意識してみてください。
・相手が抱える課題に基づいて提案すること
・根拠(数値)をもとに購入のメリットを説明すること
・細かな機能や補足情報には言及しすぎないこと
相手の立場に立った提案をすれば、自然と成約率を高められるはずです。
質疑応答で疑問点・懸念点を払拭する
商談時には、相手が抱える疑問をできるだけ解消することが重要です。疑問点・懸念点は購入を妨げる要因となり得ます。サービス内容について、相手がうまく理解できていない、もしくは勘違いをしていることで成約に結びつかないことがあれば非常に勿体ないです。たとえ相手が質問をしてこなくても、こちらから「何か気になることはないですか?」と尋ねて、少しでも懸念点を払拭できるように努めましょう。
購入意思をはっきりと確認する
商談時によくあるのが「検討をしておきます」というフレーズです。もちろん“お断りの社交辞令”として伝えられる場合もありますが、一方で“社内で確認を取るために持ち帰る”という意味で伝えられる場合もあります。後者の場合は「具体的に、誰と何を検討されますか?」と尋ねてみましょう。必要であれば、補足資料を送ったり、個別の商品カスタマイズを行ったりなど、別途対応を行うことで成約率を高められます。
商談後にメールを送る
商談後には、できるだけ当日中に御礼メールを送ります。商談時に持ち帰った質問に関しては「いつまでに・どのように回答するのか」を明記しておくと、相手からの信頼を高められるでしょう。
御礼メールを作成する際には、下記のポイントに注意をしてください。
・件面を簡潔に記載する
・誤字脱字を避ける
・改行をして見やすくする
■御礼メール文例
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件名:ご面談の御礼【株式会社◯◯の◯◯です】
株式会社◯◯
◯◯様
お世話になっております。
本日◯◯の件を提案させていただきました、
株式会社◯◯の◯◯です。
ご多忙にもかかわらず、
貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
ご面談中に◯◯様がおっしゃっておられた◯◯の点に関しまして、
別途資料にて補足説明をさせていただければと思います。
◯月◯日(◯曜日)までにはお送りいたしますので、
恐れ入りますが、しばしの間、お待ちいただけますと幸いです。
その他、ご不明点や疑問点などがございましたら、いつでも私宛までご連絡ください。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
署名
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関連記事:商談後にはメールの送付を忘れずに!失礼にならないために気をつけたいポイントを紹介
商談時に使えるコツ〜資料作成〜
次に、商談資料(パワーポイント)の作成で意識しておきたいコツについて、ご紹介いたします。
1スライド・1メッセージを意識する
スライドは「1スライド・1メッセージ」が原則です。スライドのなかで、伝えたい内容が分散してしまうと、重要な部分を相手に届けられなくなります。各スライドの上部に、メッセージ(このスライドで伝えたいこと)を大きく記載したうえで、その下に内容を書くようにしましょう。また、そもそも資料にはそこまで細かい文章を記載する必要はありません。概要・データ(図やグラフ)・重要なポイントだけを記載して、あとの細かい部分は商談時に口頭で説明をすれば十分です。
グラフや画像をスライド内に含める
資料には、適宜グラフや画像を含めるようにします。とくに説得力が必要となる場面では、数値を示したグラフを活用するのがおすすめです。また、写真がないテキスト中心の資料では簡素な印象を与えてしまうため、サービスの操作性やUIをイメージした画像を挿入すると良いでしょう。
話す順番でアニメーション表示をする
ウェブ会議ツールやモニターなどで画面共有をしながら商談を行う場合には、強調したい部分にパワーポイントの“アニメーション”機能を活用することをおすすめします。話す順番にあわせて組み込めば、抑揚のあるプレゼンテーションを演出できるでしょう。相手を飽きさせずに商談を進められます。
よくある質問と回答を用意しておく
商談前には、過去の商談でよく聞かれた質問事項と回答をまとめておきましょう。事前に用意をしておけば、急な質問に対しても慌てずに回答をすることができます。余裕のある対応は、相手から信頼を得ることにつながるでしょう。
また、よくある質問と回答は提案資料に記載しておくことをおすすめします。相手担当者が社内稟議を進めるときに、他部署や上司から質問をされることがあるはずです。そのときに相手担当者がスムーズに回答できるようにしておけば、導入に至るまでのスピードを早めることができるでしょう。また、商談後に質問のメールが来ることもなくなるため、連絡にかかる工数を削減することも可能です。
商談時に使えるコツ〜話し方〜
次に、商談時の話し方で意識しておきたいコツについて、ご紹介いたします。
結論から話す
会話をする際には“結論から話す”ことを意識します。たとえば、サービスを提案する際に「この商品の歴史は◯◯で〜、今までに◯◯社くらいから導入いただいてまして〜、最新の◯◯が搭載されておりまして・・・」と長々と説明をしても、相手からは「結局何が言いたいの?」と内心で思われてしまうでしょう。冒頭で「この商品をご購入いただければ、◯◯様が抱える◯◯の課題を解決できます。なぜなら◯◯は◯◯できるためです」と話せば、要点をつかみやすく、自信を持った提案であることを相手に伝えられます。
長々と前置きを話してしまうと、相手はストレスを感じてしまい、本題が頭に入らないという可能性も考えられます。話したい内容をできるだけ冒頭から、簡潔に伝えることを心がけてみてください。
お客様の課題や懸念点はストレートに聞く
お客様の感じている課題や懸念点は、ストレートに尋ねてみてください。回りくどい質問をしても、こちらが求める回答は得られません。また、もしかすると何か漠然とした課題を感じているものの、上手く言語化できていないという可能性も考えられます。課題や懸念点を「一緒に言語化してあげる」くらいのスタンスで寄り添えば、自然と成約に結びつくでしょう。
聞かれた質問にはきちんと答える
商談時に聞かれた質問には曖昧な回答はせず、正しい情報を伝えます。「その場ですぐに回答しなければならない」と思い込み、誤った情報を伝えてしまえば、かえって不信感を抱かれてしまうでしょう。わからない質問に対しては「一度社内に持ち帰り、また後日回答いたします」と伝えて、正しい情報を回答してください。
ムリに押し売りしない
相手がサービスを明らかに必要としていない場合には、ムリな押し売りは控えましょう。お互いの時間が無駄になるほか、押し売りをする企業であることが業界内で広がってしまいます。また、相手が「本当はサービスに興味があった」にも関わらず、こちらが最初から押し売りをしたことが原因で、かえって購入意欲を下げてしまう場合もあるため注意が必要です。
相手の抱える課題にどう貢献できるかを伝える
一般的に、サービスは「誰かの課題を解決する」ために購入されます。たとえば、法人向けの工数管理ツールであれば「工数管理の負担を削減したい」もしくは「正しく工数を見積もりたい」など、管理職・経営陣が抱える課題解決のために購入されるものです。
このような相手の課題を引き出すためには、ヒアリングの順序が重要になります。そこでおすすめなのが、SPIN話法というフレームワークです。
■SPIN話法
・状況質問(Situation)→顧客の現状を理解する
ex:◯◯の業務は何人体制でやられていますか?また、すべて手動で対応されていますか?
・問題質問(Problem)→顧客が顕在的に抱えている問題を理解する
ex:◯◯の業務に稼働時間や人件費がかかりすぎていませんか?
・示唆質問(Implicaion)→顧客が潜在的に抱えている問題を理解し、気づかせる
ex:正直、従業員の方も◯◯の業務に追われて、働くモチベーションが下がってしまいすよね
・解決質問(Need-payoff)→顧客が描く理想を一緒にイメージする
ex:◯◯の業務を自動化して、管理者がひと目で確認するだけで済むようになればベストですよね
まずは相手の現状を把握してから、顕在的・潜在的に抱える課題を明確にします。そして、あるべき理想の姿を提案することで、ご納得いただいたうえでサービスを購入していただくことが可能です。
商品の機能や実績を、最初から細かくアピールしても成約には結びつきづらいでしょう。相手が抱える課題を、具体的にどのように解決できるのかを、順序よく伝えることを意識してみてください。
商談時に使えるコツ〜オンライン商談〜
最後に、オンライン商談で意識しておきたいコツについて、ご紹介いたします。
事前に通信環境・マイクのテストを行う
商談前にインターネットの通信環境やマイクテストを行います。事前に準備ができていなければ、そもそも商談を始められません。また、途中で通信やマイクが途切れてしまうと、うまくコミュニケーションを取れずに終わってしまう可能性があります。相手からの印象も下がってしまうため、できるだけ10分前までには着席をして、機材トラブルがないかを確認しておきましょう。
カメラ目線を意識する
商談時の目線が「ウェブ会議ツールに映った自分」や「手元のキーボード」にあると、相手からは明後日の方向を見ていると思われてしまいます。熱意や誠意を伝えるためには、目を合わせることが欠かせないため、カメラ目線を意識してみましょう。また、マイクを見下ろすような位置に設定していると、相手に圧迫感を与えてしまいます。Webカメラを繋いで、外部ディスプレイの上に設置をするなど、相手と同じ目線となるように調整してみてください。
意識的に大きなリアクションをする
オンライン商談では、オーバーリアクションを意識しましょう。大きなリアクションをしないと、カメラ越しでは相手に気持ちを伝えられません。とくに相槌や笑顔などは、円滑なコミュニケーションをとるためには欠かせないものなので、対面の商談以上に大きく表現をしてみてください。一方で「はい」「ええ」「うん」などのフィラーを挟みすぎると、相手と話すタイミングが重なってしまいまい、ストレスを与えてしまいます。相槌は音声ではなく、首を振って身体で伝えるのがおすすめです。
話の終わりを明確にする
オンライン商談では、会話の“切れ目”が重要です。「◯◯でして〜」「〇〇ですので〜」など、言い切らない語尾のままだと、相手は話しかけるタイミングを見失ってしまいます。「◯◯です」「◯◯だと思います」など、語尾を言い切って話すか、もしくは「◯◯ですが、◯◯様はどう思われますか?」と相手に話題を振るなどの配慮をすると、お互いに心地よく会話ができるでしょう。
資料や議事録を共有しながら話す
画面に顔を映しているだけでは、緊張して話しづらく感じる人も多いでしょう。また、顔を合わせながら、ただ会話をするだけでは、相手から飽きられてしまいます。そのため、オンライン商談であれば画面上で資料や議事録などを共有する、対面の商談であればモニターに画面を共有するか、ホワイトボードで話をまとめながら話すのがおすすめです。そうすれば相手を飽きさせず、さらに認識を合わせながら商談を進められます。
関連記事:オンライン営業とは?メリットやデメリット、気をつけたいポイントを解説
オンライン商談の議事録にはAI GIJIROKUがおすすめ
商談では、相手と認識に齟齬がないようにするため、そして社内で共有をするために議事録を残します。しかし、毎回商談がある度に議事録を作成していては、膨大な時間がかかってしまうでしょう。
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関連記事:議事録は自動作成で効率化しよう!おすすめのツール7選
まとめ
商談では、事前準備から手抜かりなく進める必要があります。とくにオンラインで商談を行う場合には、機材トラブルがないか、念の為確認をしておくと良いでしょう。
商談中の話し方次第では成約率を大きく左右することもあるため、自信がつくまではロープレで徹底的に練習することをおすすめします。また、商談後の御礼メールも忘れずに送っておくと、相手からの信用を高めて次の機会に繋げられるはずです。
本記事でご紹介したコツを意識すれば、初めての方でも問題なく商談を進められるでしょう。ぜひ商談の前に、再度ご確認をいただいてから臨んでみてください。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。