オンラインで行う会議や研修で、対面との違いに苦労したことは無いでしょうか? オンラインでの会議や研修では、参加者の緊張をほぐせなかったり、チームの結束を高められなかったりと、便利な半面顔を合わせないことによる弊害が多くあります。そんなときは、オンラインでもアイスブレイクが有効です。
本記事では、オンライン会議や研修で使いたいアイスブレイク15選を紹介します。
目次
アイスブレイクとは?
アイスブレイクとは会議や商談、研修など、初対面同士で顔を合わせる際に行われるコミュニケーションのこと。本題に入る前に場をほぐすことで、本来のパフォーマンスを引き出したり、メンバーの紹介とチーム意識を形成できたりと、さまざまな効果が見込めます。緊張感のある硬い雰囲気を氷にたとえ、硬い空気を壊すことからアイスブレイクと呼ばれています。
オンラインでアイスブレイクを行うメリットは?
アイスブレイクは主に対面の場で行われる手法ですが、オンラインでも行うメリットは多くあります。
緊張をほぐして交流しやすくする
非対面での会議や研修が増えてきているなか、1対1を意識することが多く、カメラなどの存在により、対面より緊張してしまう参加者もいるでしょう。対面よりも緊張するという方も多いかもしれません。参加者全員の緊張をほぐすためにも、オンラインでもアイスブレイクの活用は有効です。自己紹介に少しだけ工夫を加えることで雰囲気が和らぎ、会議や研修がスムーズに進むでしょう。
結びつきの強化と相互理解が深まる
画面上でしかやり取りの無いオンラインでの会議や研修は、参加者同士の関係が希薄になりやすいといえるでしょう。。レクリエーションとしてアイスブレイクを挟むことで、相互理解を深め、参加者同士の結びつきも強くなります。
初めて顔を合わせる人同士の会議やチーム発足など、交流を深める場合、研修やセミナーなどでもアイスブレイクは効果的です。オンラインでは話が一方的になりがちですが、アイスブレイクを効果的に使うことで登壇者と参加者、参加者同士の結びつきの強化も図れます。
ツールの利用に慣れる
オンラインでアイスブレイクを行う場合、ZoomやGoogle Meetsなどビデオ会議ツールを使います。アイスブレイクで用いるレクリエーションなどは、オンライン会議ツールの機能を利用したものが多いので、参加者にツールを使い慣れていない人がいる場合でも、本題の前にツールを利用する練習になります。
オンラインでアイスブレイクを使いたい場面
オンラインでアイスブレイクを用いたい場面は、研修会や日の浅いメンバー同士の顔合わせなど、対面とほとんど変わりません。対面でアイスブレイクを用いていたものに関しては、オンラインでも同様にアイスブレイクを用いることが効果的です。
研修会・セミナー
研修会やセミナーをオンラインで行う場合は、ぜひアイスブレイクを使ってみましょう。対面とは違い、オンラインでは、場の雰囲気などの共有は難しいといえます。その結果、参加者の当事者意識が薄れ、「録画を見ているのと変わらない」と考えてしまう人も出てきてしまうでしょう。参加者全員の意欲を高める意味でもアイスブレイクは効果的です。グループワークなどを行う場合は、簡単なレクリエーションでメンバー同士の結束を高めるのも効果的でしょう。
日が浅いチームのミーティング
オンラインでのアイスブレイクは、ミーティングでも活用可能。特に、メンバーが集まって日の浅いチームの場合はより効果的です。レクリエーションを取り入れても良いですが、自己紹介のバリエーションを増やすことで、メンバーの人となりが分かり、チームの結束感が高まります。オンラインで行えるアイスブレイクには、レクリエーション未満のものも多くあるので、場合によって使い分けましょう。
オンラインでアイスブレイクを行う際の注意点
この項では、オンラインでアイスブレイクを行う際の注意点を紹介します。
タブーな話題にご用心
一般的にタブーとされる「政治・宗教」などの話題はアイスブレイクでも避けましょう。少しでも触れてしまうような場合は、厳しく取り締まる、もしくは触れないなど、ファシリテーターが気を配る必要があります。
集まったの目的を忘れずに
レクリエーション型のアイスブレイクを用いる際は、本題を忘れて盛り上がってしまうことも考えられます。「なぜ集まったか」「なぜアイスブレイクを用いているか」を、主催者はしっかりと意識しましょう。
時間をしっかりと区切る
本題からの脱線を防ぐためには、あらかじめ時間を区切っておくことが大切です。会議や研修の全体時間に対して長すぎず短すぎない時間に収めるのは、ファシリテーターの腕の見せ所といえるでしょう。参加する人数が多い場合、メンバー同士が交流をする場合はアイスブレイクの時間を長めにとるのがおすすめです。
全員が参加できるものを心がける
オンラインの会議などでは、参加者の一人一人がピックアップされてしまいます。参加者全員の当事者意識を高めるためにも、特定の人だけが発言したり注目を集めたりするのではなく、全員が参加できる物を選ぶと良いでしょう。
オンラインでのアイスブレイクおすすめ15選
オンラインで行うアイスブレイクにおすすめのレクリエーションやゲーム、自己紹介の工夫など15選を紹介します。
1.サイコロ自己紹介
「サイコロ自己紹介」は、サイコロの各面に話すテーマを割り当て、自己紹介にプラスして話すアイスブレイク。割り当てるテーマとしては、自己紹介で誰もが話す経歴や意気込みから一歩踏み込んだものを設定すると良いでしょう。「最近嬉しかったこと」「好きな料理と好きになったきっかけ」「宝物とそれにまつわるエピソード」など、その人の人となりが分かるようなテーマにすることで、通常の自己紹介よりも人柄などがよく分かるようになります。
2.「実は私は」ゲーム
こちらも自己紹介のときに使えるアイスブレイク。自己紹介の際に「実は……」とつけ、あまり自己紹介で話さないエピソードや意外性のある部分などを話します。自己紹介をした人の意外な一面が見えるなど、メンバー間の距離が縮まりやすくなります。自己紹介後に質問する時間を設けることで、さらにメンバー間でのやり取りが進む上に、人となりが分かります。
もちろん、話したくないことなどを無理やり引き出さないため、ファシリテーターが最初に「実は……」と自己紹介をし、話すテーマの温度感を示すことも大切です。
3.他己紹介
2人1組になり、互いにペアとなったパートナーを全員に紹介するのが他己紹介。まずペアを組んだら先行と後攻を決め、2〜3分間ほどインタビュー形式で相手から話を聞き出します。互いに話を聞き終わったら、ペアを組んだ相手のことを全員に紹介します。相手のネガティブな面や話したくないエピソードを無理やり聞き出すことがないように、開始時にはルールを徹底することが大切です。相手のポジティブな面だけを聞き出し、紹介することでチームの一体感が築けるでしょう。
4.積み木式自己紹介
積み木式自己紹介は、
A「田中です」
B「田中の横の佐藤です」
C「田中さんの横の佐藤さんの横の高橋です」
というように、前の人の自己紹介に名前や好きな食べ物など、情報を追加していく自己紹介です。人数が少ない場合は、名前の前に好きな食べ物を追加したり、2周3周するのも良いでしょう。
5.共通点ゲーム
共通点ゲームは、ペア同士の共通点の数を競うアイスブレイク。まず参加者を2人1組に分け、5分ほど時間を取ります。ペアを組んだ同士で、互いの共通点を探しその数をカウントします。全ペアのうち最も共通点の多いペアが勝ちになります。共通点ゲームの目的は勝敗ではなく、メンバー同士の相互理解を深めることが目的です。チームの一体感を築くことが目的の場合は、ペアを変えて複数回行っても良いでしょう。
6.山手線ゲーム(古今東西ゲーム)
テレビやラジオでもおなじみの山手線ゲーム(古今東西ゲーム)はアイスブレイクにもピッタリです。お題として1つテーマを決めて、順番にテンポよく全員でテーマに沿ったモノを挙げていきます。お題は定番の「世界の国」や「果物の名前」なども良いですが、「プログラミング言語の名前」や「ビジネス用語」など業務や研修の内容に沿ったお題でも良いでしょう。
7.たけのこニョッキ
たけのこニョッキとは、シンプルながら駆け引きが楽しめるゲーム。バラエティ番組が発祥のゲームで、参加者は”親”が1人とその他の”子”に分かれます。親が「たけのこたけのこニョッキッキ!」と掛け声を発し、合掌した状態から手を上に上げます。子は1から順番に「○ニョキ!」と手を上げていきますが、被ってしまった場合は被った人同士が負けになります。最後の1人になっても負けになるため、心理戦が楽しめるゲームです。
8.ジェスチャーゲーム
ジェスチャーゲームは、司会者と出題者、参加者に分かれて行うゲーム。司会者は参加者の中から出題者を選び、出題者だけにお題を伝えます。出題者はお題をジェスチャーで表現し、残りの参加者がお題を推察するゲームです。お題やジェスチャーによっては、長時間答えが出ないこともあるので、一定時間でヒントを出すなど工夫も大切です。
9.Good & News
Good&Newsは1日〜2日以内にあった嬉しかったこと(Good)や日常にあった変化や出来事(News)を1人ずつ話すアイスブレイク。
全員が話せるため、人数が多い場合でも使いやすいアイスブレイクですが、1人あたりの持ち時間を設定しないと1人が延々と話し続けてしまう可能性もあります。1人あたり1分〜2分程度にすると良いでしょう。
10.ワードウルフ
ワードウルフは、手軽な「人狼ゲーム」として楽しめるアイスブレイクです。司会者は参加者全員にキーワードを渡します。その際、1人だけ違うキーワードを告げるのがワードウルフのポイントです。例えば参加者全員に「パスタ」というキーワードを渡したら、人狼役には「うどん」と伝えるなど工夫しましょう。全員にキーワードが行き渡ったら、1分〜3分ほど、直接キーワードを口にせず、キーワードに関する議論をし、1人だけ違うキーワードを渡された人狼を探します。
人数によっては、人狼を1人だけではなく複数人立てるのも良いでしょう。
11.スマイルゲーム
スマイルゲームは、参加者全員で笑顔を作ることで緊張をほぐすゲーム。司会者は、参加者にカメラを隠してもらい、5秒〜10秒ほどで参加者全員に「自分ができる最高の笑顔」を作ってもらいます。
作った表情でも笑顔には緊張をほぐす効果があるため、初めての顔合わせの場におすすめです。
12.イラスト感性ゲーム
イラスト感性ゲームは、お題に対して参加者全員でイラストを描き、見せ合うゲームです。複数のモチーフを用いることで、位置関係やモチーフのバランスなどが違うため、一人一人の感性の違いを参加者全員で意識することができます。
13.ミュートしりとり
ミュートしりとりは、音声をミュートに設定した上で行うしりとり。基本的には口パクで行い、一巡したところで答え合わせを行います。参加者自身が思った言葉とのズレなども楽しめるため、レクリエーション要素の大きいアイスブレイクといえるでしょう。
14.イラストしりとり
こちらも複数人でのオンラインに適したしりとりゲーム。開始から絵に描いたものの名前を出さずに進行します。1周〜2周したところで最初のお題が何だったのか、各々が何だと思って何を描いたのか、答え合わせを行うことで盛り上がるゲームです。こちらもレクリエーション要素が強いため、集まりの本題によっては不適切になる可能性があります。親交を深める目的ならピッタリのアイスブレイクです。
15.英語禁止ゲーム
短い間英語を一切禁止して話すゲーム。雑談でも構いませんが、業務や研修で取り扱う内容についての簡単な話し合いに英語を禁止する制約を設けるだけで、それぞれ話す際に工夫が見えて面白いゲームです。とくにビジネス用語では英語由来の単語が多いため、お硬い集まりにおいても、適度に場をほぐすアイスブレイクといえるでしょう。
まとめ
オンラインでの会議や研修でも、緊張をほぐし、一体感を高めるためにアイスブレイクは有効な手段の1つです。アイスブレイクで良い効果があったか検証するためには、振り返りが大切です。オンラインでは会議や研修の録音・録画が簡単に行なえますが、長時間の録音・録画を文字起こしするには多大な労力がかかってしまいます。オンラインでのアイスブレイクの振り返りを効率的に行いたい場合は、自動議事録作成ツールの利用がおすすめ。AIGIJIROKUなら、業種別に強化された音声認識機能や30か国語に対応したリアルタイム翻訳も備えています。
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