インサイドセールスに取り組みたいけど「どのように組織化すれば良いのかわからない」だったり、インサイドセールスの担当者になったけど「どのように立ち回れば良いのかわからない」と悩まれている方はいませんか。
本記事では、インサイドセールスに取り組むコツについて、組織と個人それぞれが抑えておくべきポイントを解説いたします。
目次
インサイドセールスの役割は「営業」である
インサイドセールスの役割について解説いたします。
まず大前提として、インサイドセールスは「営業職」になります。そのため、顧客が抱える課題を解決するために、サービスの提案をするのが主な役割です。また、自社の目標契約数を獲得するために、商談アポイント数を最大化することが一般的な業務内容になります。
目の前の“人”を相手にする業務だからこそ、小手先のテクニックではなく、相手の抱える課題や状況を汲み取り、相手に適した提案をする臨機応変な対応力が求められるでしょう。
インサイドセールスのコツ【組織でできること】
つぎにインサイドセールスの効果を最大化するために、組織全体で行うべき取り組みについて解説いたします。
目標や業務分担を明確にする
まずはチーム全体が目指すべき目標を定めて、必要なタスクを洗い出し、チームメンバーに業務を割り振ります。
ここで重要なのは、チーム全体の目標を客観的な数字で定めること、そして各メンバーに割り振る業務が明確である(誰が・いつまでに・何をするべきなのかわかる)ことです。目標を定めることで「目標と実績の差分はどれほどあるのか」「どのタスクに遅れが発生しているのか」などを振り返ることができるようになるでしょう。また、この2つが明確であれば、チームメンバーは「何を目指して、いま何をするべきなのか」を考えながら、日々の業務に専念できます。
メンバーの活躍を称賛する
インサイドセールスの業務は、日々の内容に落とし込むと「架電をする」「架電内容をメモする」などの単調な業務になりがちです。
もちろん、契約を獲得するためにはひとつひとつが大切な作業なのですが、メンバーのモチベーションを維持しながら進めるためには、組織内で少し工夫をする必要があります。たとえば「契約に繋がったら褒める」「報酬を与える」などのインセンティブの設計がひとつの例として挙げられます。また、「あえて成果(アポ数や契約数)を全体に公表する」ということもひとつの方法です。適度な競争意識はモチベーションの向上に繋がります。
しかし、組織によって文化や雰囲気に違いがあると考えられるため、取り入れる際には慎重に決めましょう。
業務フローを整備する
インサイドセールスの業務は、他部署(マーケティング部署やフィールドセールス部署)との連携が欠かせません。そのため、情報共有やコミュニケーションの手段、タイミングなどの業務フローは早い段階で整備しておくと良いでしょう。
最初の段階では少人数で運営するケースが多く、”なんとなく”の雰囲気でうまく業務が回るかもしれません。しかし、組織が拡大するに従って、やがて暗黙の了解が伝わらなくなるタイミングが訪れます。その際に業務フローが整備されていないと、セールスが本来集中するべき営業活動に専念できず、成果を最大化できない可能性があります。
営業ログの残し方、他部署と連携するタイミングや宛先などはマニュアルとして残して、新しく参加したメンバーでも業務フローがわかるようにしておきましょう。
担当者が営業活動に集中できるようにする
インサイドセールスの担当者が営業活動に専念できるように、事務作業はできるだけ効率化しておきましょう。
たとえば議事録や商談ログの作成はAI GIJIROKUを活用するのがおすすめです。
ZoomやSkype、Microsoft Teamsなどのビデオチャットツールと連携をするだけで、発話者と発言内容を認識して、議事録を自動で作成することができます。独自のパーソナライズ技術で話し方のクセや業界別の専門用語を認識して、99.8%の音声認識精度を実現。会議や商談が終わったあとには「もう議事録ができている」という驚きのスピードを体感いただけます。
積極的にナレッジを共有する
セールスの業務は属人化しやすい傾向にあります。トークスキルやヒアリングスキル、ときにはマーケティングスキルなど、幅広いスキルが求められるためです。そのため、トークスクリプトや話し方、顧客へのアプローチ方法についてはナレッジを社内で積極的に共有するようにしましょう。
チャットツールやメールアプリで共有をするのも良いですが、後から検索がしやすいようにNotionやDocbaseなどのナレッジ共有ツールに蓄積しておくのがおすすめです。ナレッジを共有した人に対して称賛や感謝を伝えるような雰囲気を作っておくと、より活発に共有が行われるようになるでしょう。
アプローチ方法の効果を検証する
インサイドセールスのアプローチ方法は電話やメールだけではなく、手紙や紹介など、多岐に渡ります。チャネル別の成果を数字として残しておくと、後から成果を振り返りやすいでしょう。また、定期的に振り返ることで、見込みのあるチャネルを精査したり、採算の合わないチャネルから撤退したりなど、より効果を最大化するための意思決定につながります。
もちろん各チャネルで、ただ「成果が悪かった」と判断するのではなく、「やり方には問題がなかったか」「もっとこうすれば成果が良くなったのではないか」など、議論や検討をしてから投資や撤退などの判断をしましょう。組織全体で振り返りの習慣をつくることで、より良い方向へと舵を切ることができます。
インサイドセールスのコツ【個人でできること】
つぎに、インサイドセールスの担当者個人が取り組むべきポイントについて解説いたします。
素早くアプローチをする
営業活動では“スピード”が最も重要だと言われます。見込み顧客が「導入したい」「興味がある」と思ったタイミングを逃さずに、サービスを提案するのが肝になるでしょう。とくにBtoBの商材では予算の関係上、サービスを導入するタイミングが1年間のなかで限られています。また、一度他のサービスを導入してしまうと、そこからすぐに切り替えてもらうというのはなかなか容易なことではありません。
お問い合わせがあったタイミングで素早くアプローチができるように、通知機能を備えたり、営業体制を整えたりなど、対策を検討しておくと良いでしょう。
課題を丁寧にヒアリングする
最初から強くサービスを提案してしまうと、相手から不信感を抱かれてしまいます。押し売りではなく、まずは相手が抱える課題を丁寧にヒアリングすることからはじめましょう。
ヒアリングをする際には、下記のポイントを意識してみてください。
- 相手が答えやすい「クローズドクエスチョン」にする
- 課題に対して、具体的に「誰が・いつ・どのように困っているのか」を聞き出す
- 相手の立場(組織内での役割や立ち回りの大変さ)に共感をする
- BANT(予算・決裁権限・必要性・導入時期)を確認する
相手の抱える課題が明確になり、且つそれが自社のサービスで解決できそうなものであれば、実際にサービスを提案してみましょう。無理に提案をしてしまうと業界内で悪評が広がったり、本当に必要になったときにお問い合わせをいただけなかったりなど、残念な結果を招くため、あくまで誠実に向き合うことが重要です。
ロールプレイングでトークスキルを磨く
インサイドセールスの成果はトークスキルに大きく依存します。とくに架電に取り組む場合には、ロールプレイング(通称:ロープレ)で練習をしておくと良いでしょう。
この際に「ハキハキとした聞き取りやすい話し方かどうか」「相手の課題をヒアリングして、自然な流れでサービスを紹介できているか」といった部分を、とくに意識して練習してみてください。電話越しではお互いの表情が見えないため、トークスクリプトを読み上げるだけでは、相手からの信頼を獲得することはできません。声色や話し方を含めて、細かく練習をしてスキルアップしていくことが求められます。
見込み顧客と中長期的な関係を築く
営業活動をしていると、いますぐ商談アポイントや契約には結びつかない場合も多々あると思います。その際に、素っ気ない対応をするのではなく、いつかまた必要になったときにお問い合わせをいただけるような信頼関係を構築しておきましょう。
とくにBtoB商材では、検討から導入に至るまでの期間が比較的長いと言われています。たとえば「いまは社内稟議が通らなくて導入が見送りになったが、組織変更(上長が変わった・組織の方針が変わったなど)があり、また導入を検討するようになった」というケースも稀ではありません。このようなタイミングを逃さないようにするためには、一貫して誠実な対応を心がけたり、適切な頻度で連絡をとり続けたりするのが良いでしょう。
他部署とうまく連携をする
インサイドセールスの業務では、リード獲得を担当するマーケティングチームや商談を担当するフィールドセールスチームとの連携が必要になります。その際に、うまく連携がとれていないとトラブルが発生したり、最悪の場合は失注に結びついたりする可能性があるでしょう。他部署との情報共有の方法を工夫することはもちろんですが、日頃から何でも相談ができるような良好な関係性を築くことが何よりも重要です。
まとめ
インサイドセールスはあくまで“営業職”なので、重要なのは小手先のテクニックではなく、「見込み顧客の課題を丁寧にヒアリングしたうえでサービスを提案する」ことが基本になります。また、多部署と連携する機会が頻繁にあるため、連携方法を整備したり、関係性を構築したりすることが重要です。
インサイドセールスの効果を最大化するためには、メンバーが営業活動に集中できる環境づくりも重要になります。議事録や商談ログを自動作成できる「AI GIJIROKU」のようなITツールを活用して、できるだけ事務作業の負担を軽減しておきましょう。
AI GIJIROKU ブログ編集部です。議事録や、会議、音声を中心に生産性を向上するためのブログを執筆しています。